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「九九」最多35個記載の木簡発見=役人用の早見表か、奈良時代に使用―京都


 京都府埋蔵文化財調査研究センターは27日までに、同府京丹後市の※尾(※雨カンムリに鶴)遺跡で、掛け算の九九が35個記載された奈良時代の木簡が見つかったと発表した。木簡に書かれた九九の個数としては最多という。遺跡内には当時役所があり、同センターは役人が徴税管理などのため九九の早見表として使用していたと推定している。
 同センターによると、木簡は長さ219ミリ、幅49ミリ、厚さ6ミリ。表に「九九八十一」「八々六十四」など9と8の段が、裏に7~5の段が墨で書かれていた。周辺で見つかった土器から奈良時代のものと判明した。
 国内では、九九が書かれた古代から中世にかけての木簡が約80点見つかっている。これまでは長野県千曲市の屋代遺跡と新潟市の大沢谷内遺跡の15個が最多だった。
 九九は中国から伝わったとされ、国内で九九が書かれた資料は奈良時代ごろのものからある。当時の九九は九の段から始まり、掛けられる数字が一つずつ減っていた。数字を入れ替えた九九は省略され、九九全体は45個で構成されていた。
 古代の木簡に詳しい奈良大文学部の渡辺晃宏教授(日本古代史)は「計算技術が地方に普及していたことが分かる重要な発見だ」と話している。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕7~5の段の九九が書かれた木簡の赤外線写真(右)(奈良文化財研究所提供)
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