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事件6年「記憶消えない」=家族らが胸中明かす―相模原殺傷


 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で2016年、入所者ら45人が殺傷された事件は26日で6年。事件で重傷を負った尾野一矢さん(49)=神奈川県座間市=の父、剛志さん(78)が取材に応じ、「もう6年たったが、僕と女房の中ではつい2、3日前のことのようで、記憶が消えない」と心境を語った。
 一矢さんは事件で首や腹などを刺された。事件後の20年8月から、長年過ごした園を出て、重度訪問介護の制度を活用し、アパートで1人暮らしを始めた。一矢さんを支援する介護福祉士でNPO法人「自立生活企画」の大坪寧樹さん(54)は以前と比べ、「自分の意志を表現し、示せるようになった」と語り、この2年の変化に目を細める。
 現在、剛志さんは講演やボランティア活動に力を入れている。障害の有無にかかわらず一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」について勉強しているといい、「共生社会の実現に力を尽くしていきたい」と今後の意気込みを語った。その上で、「皆さんに支えられて、今は本当に幸せだと思う」と周囲への感謝を口にした。
 やまゆり園の園長を務める永井清光さん(52)は事件で犠牲となった入所者19人や遺族、重軽傷を負った入所者らに対し「本当に申し訳ないという気持ちは6年たった今も持ち続けている」と語り、「その気持ちが薄れたことはない」と唇をかんだ。また、「19人の犠牲者がやまゆり園で生きていた証しを後世に伝え続けたい」と強調した。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕取材に応じる尾野剛志さん=22日午後、神奈川県座間市
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