starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

アザラシ、ヒゲで餌の魚探知=暗い深海で目より役立つ―米加州で調査・極地研など


 キタゾウアザラシは暗い深海で魚を捕らえる際、多数生えたヒゲで魚の動きによる水流を感じていることが分かったと、国立極地研究所や東京大などの国際研究チームが発表した。深海魚は仲間への合図などのために「生物発光」と呼ばれる青い光を発する場合があり、アザラシにも見えるが、ヒゲで探知した魚の動きの方が主な手掛かりになっているという。論文は14日以降に米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。   クジラやイルカは人には聞こえない高い音(超音波)を発して餌を探り当てるが、アザラシにはこうした能力がないため、深海でどうやって餌を探しているかが謎だった。極地研の安達大輝特任研究員(現米カリフォルニア大研究員)らは2015~18年、カリフォルニア州沿岸に生息するキタゾウアザラシの成体の雌10頭の顔の左側に小型ビデオカメラを一時的に取り付け、深海での行動を調べた。  このカメラはアザラシには見えない赤色光か赤外光を放つ発光ダイオード(LED)を備え、ヒゲや魚の動きを撮影できる。アザラシが水深200メートル以上に潜った際にはヒゲをリズミカルに広げたりすぼめたりしていることが判明。餌のハダカイワシなどを捕らえた際、直前に生物発光があった割合は2割にとどまり、目よりヒゲの方が役立っていると結論付けた。  キタゾウアザラシは雌の方が雄より深い海に潜る。深海ではマッコウクジラが大きいイカを捕らえるのに対し、アザラシは比較的小さい魚を食べるため、競合しないという。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕米カリフォルニア州沿岸に生息するキタゾウアザラシの子。国立極地研究所などの国際研究チームは深海でヒゲを使って餌の魚の動きを探知していると発表した(安達大輝カリフォルニア大研究員提供)
    Loading...
    アクセスランキング
    starthome_osusumegame_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.