里見四冠が女流初の本戦進出＝プロ編入試験資格も―将棋・棋王戦

　将棋の里見香奈女流四冠（３０）＝女流王座、女流王位、女流王将、倉敷藤花＝が２７日、大阪市で指された棋王戦予選決勝で古森悠太五段（２６）に勝ち、八大タイトル戦で女流棋士初の本戦出場を決めた。
　終局後、里見四冠は「実力以上のものが出たのかなと思う」とほっとした表情を浮かべた。
　プロ編入試験の受験資格も女流で初めて獲得した。受験については「今のところはあまり考えていない。自分の中で編入試験を受けたいという気持ちが強く出てきたら」と話した。　
　里見四冠は２００４年、プロ棋士とは制度が異なる女流棋士になった。その後、棋士養成機関の奨励会でも三段となり、女性初のプロ入り（四段）を目指したが１８年、年齢制限のため退会。女流棋士が出場可能な棋戦で、昨年７月から１０勝４敗の成績を挙げ、編入試験の受験資格を満たした。（了）
【時事通信社】
〔写真説明〕将棋・棋王戦本戦進出を決めた里見香奈女流四冠＝２７日午後、大阪市の関西将棋会館
〔写真説明〕棋王戦予選に勝利し本戦進出を決めた里見香奈女流四冠（右）＝２７日午後、大阪市福島区の関西将棋会館