「興味尽きず、夢中に」＝井山裕太さん―紫綬褒章

　「結果が出たときの喜びは大きいが、対局が続くので、浸る暇がない」。紫綬褒章に決まった囲碁棋士の井山裕太４冠（３２）は、名人や本因坊といった７大タイトルを史上１位の通算５４期獲得するなど、圧倒的な実績を残してきた。 　１２歳でプロ入りして２０年。囲碁の人工知能（ＡＩ）で鍛えた一力遼棋聖（２４）、関航太郎天元（２０）ら２０代が近年台頭する中で、強豪として君臨し続けている。 　そんな井山さんでさえ、「まだまだ頂上が見えない」という奥深い世界。目標は「囲碁の真理」の追究だ。「囲碁への興味が尽きることはなかったし、これからもないと思う。夢中になれるものに出合え、本当に幸せ」と笑顔を浮かべた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕紫綬褒章の受章が決まり、ポーズを取る囲碁の井山裕太九段＝２２日、大阪市北区