遺族が国賠提訴＝入管でスリランカ女性死亡―名古屋地裁

　名古屋出入国在留管理局の収容施設で昨年３月、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん＝当時（３３）＝が死亡した問題で、遺族が４日、入管が必要な医療措置を怠り死亡させたなどとして、国に計約１億５０００万円の損害賠償を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。 　提訴したのは、ウィシュマさんの妹ポールニマさん（２７）ら３人。 　訴状によると、ウィシュマさんは遅くとも昨年１月ごろから体調不良を訴え、点滴などの治療を求めたが、入管が適切な医療措置を行わず、死亡させたなどとしている。 　ウィシュマさんは留学の在留資格で２０１７年６月に来日。２０年８月に不法滞在で収容された。 　ポールニマさんは「言葉にできないほど苦しい。姉が亡くなって１年がたつが、真相究明がなされないため、裁判を起こした」などと提訴理由を説明した。 　名古屋出入国在留管理局の話　訴状の内容を検討して適切に対応する。　（了）【時事通信社】