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中古車に注文をつけているうちは永遠に欲しいクルマは手に入らないという話


後輩が以前、輸入車のディーラーでセールスをしていたときのことだ。 在籍中に認定中古車センターに配属され、その後の配置転換で新車のセールスも経験していた。 後輩曰く、ユーザーの大半が新車・中古車を問わず、おおむね「即断即決」か「半年経っても1年経ってもなかなか決まらない」に分かれるのだという。 まず「即断即決派」だが、独身の人であれば自分の意思だけで決められることもあり、その場で即決するケースも珍しくないそうだ。 慎重派の人の場合、ひと晩アタマを冷やして預金残高とにらめっこ。 それでも、翌々日までにはほぼ決まるという。 一方、妻子持ちの人の場合は家族会議を開き、早ければ当日か、遅くとも数日以内には購入の意思を伝えてくるそうだ。 その反面「半年経っても1年経っても決まらない派」の方はというと・・・。 新車であれば決算月など、値引き幅が拡大するなど、ユーザーにとって有利な時期が年に何度かある。 それでも・・・さまざまな理由をつけて結論を先送りするそうだ。 さらに中古車になると、ボディーカラーや走行距離など、希望の条件にかなり近い条件の中古車が見つかっても「もっといい条件のクルマがあるかもしれないから」と、購入を見送ってしまう。 そうこうしているうちに、なぜかまったく別のクルマを衝動買いして大切な軍資金を減らしてしまい、ついでに本命のクルマを手に入れる機会を失ってしまうのだとか。 ●後輩から聞いた「なかなか決まらない」、「決められない人」の特徴をまとめると以下のようになる ・1.こだわりが強すぎる(妥協できない)・2.あら探しをする(傷、汚れなど)・3.優柔不断・4.資金面で目処がつかない・5.実は熱望するほど欲しいクルマではないことに本人も気づいていない 1〜4はありがちだが、5は意外と気づいていない人もいるのではないだろうか。 クルマを買うという行為は、否が応でも「欲しいのか・欲しくないのか」のファイナルアンサーを迫られる。 いわば「踏み絵」だ。 頻繁にクルマを買い替えたり、増車できる人であれば気にする必要はないだろうが、多くの人にとって、一大決心をして手に入れる対象だからだ。 普段から「このクルマ、欲しいなあ」と思っていた場合、いざその対象が「お金を出せば買えるモノ」として目の前に現れたら・・・。 自分にはそこまでの熱量がないと気づき、躊躇してしまうのだ。 こういう人の場合「このクルマ、欲しいなあ」ではなく「(なんとなく)このクルマ、欲しいなあ」がコトの真相なのだ。 いったんは気持ちが冷めるものの、時間が経つと「やっぱりいいなあ」と思いはじめ、同じことを繰り返す・・・。 ここまで購買意欲がこじれたら「やめといた方がいいよ」と、誰かが引導を渡すべきかもしれない。 筆者にとって、ディーノは憧れの存在であり、いつか手に入れたいと夢に描いてきたクルマだ。 もともと夢のまた夢の存在であったが、近年の相場上昇にともない、ますます手の届かない存在となってしまった。 もはやため息しかでない。 郊外なら新築の一軒家が買えるほどの値段になってしまったからだ。 ・・・ともっともらしい言い訳を並べているが、要は「実は、ディーノが自分にとって熱望するほど欲しいクルマではないこと」に気づいてしまった側面もある。 その一方、10年前に手に入れて、現在も所有する1970年製ポルシェ911、いわゆる「ナローポルシェ」は、貯金を切り崩し、72回ローン(笑)で購入した。 ずっとずっと所有するつもりなのだから、長期ローンを組んででも手に入れてしまえ!と、後先考えず「清水ダイブ」したのだ。 10年前、2012年の時点で空冷911のバブルははじまっていたようだが、暴騰ではなかったように思う。 ミツワ自動車が認定中古車として販売していた、走行距離わずか800km台の964ターボ3.6(もちろんフルオリジナル)の価格が2,000万円。 関係者ですら「誰が買うんでしょうね」なんていっていた時代だ。 もし、同じ条件の964ターボ3.6が令和4年の現代に中古車として売りに出されたら・・・。 想像を絶するような価格になっているに違いない。 それはさておき、もし本当に自分がディーノが欲しかったら、10年前に120回ローンを組んででも手に入れたかもしれない。 悲しいかな、これが「このクルマ、欲しいなあ」ではなく「(なんとなく)このクルマ、欲しいなあ」の違いなんだと思う。 そのときハッと気づいたのだ。 「中古車にあれこれ注文をつけているうちは永遠に欲しいクルマは手に入らない」と。 買えない言い訳を考えるより、一刻も早く買うための行動を起こす方がきっと幸せになれるはずだ。 それが、古いクルマであればなおさら・・・。 ...続きを読む
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