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ビジネス、起業、FX…最近の若者は「なんとなく」なネット的金融用語が好きらしい


 



■  「ビジネス」「起業」という言葉が大好きな若者たち



 



先日、都内の某ターミナル駅付近にある、はじめて入ったとある喫茶店のトイレ個室内に、こんな貼り紙が貼ってあった。





最近、○○近辺の飲食店で



ネットワークビジネスを語った



詐欺被害が多発しております。



 



……といった警告を促す内容で、詳細には



 



・  「月々2万1600円払っても黒字になる」と、ビジネススクールの会員勧誘を名目に、甘い言葉で学生たちを次々と引き込む詐欺団がいる。

 



・  入会金は5万〜10万円、月謝は2万円。新たな会員を勧誘すれば紹介料2万〜5万円が手に入る。

 



・  しかし、実際に“黒字”になった会員は1割程度しかいなかった。

 



・  ビジネススクールの内容は「メルカリでの転売の仕方」「FX(外国為替証拠金取引)や仮想通貨の指南」「ネットでものを売る方法」……など。

 



・  入会金を用意できない学生に対しては、「みんな借りてきているから」と学生ローンを利用するよう誘導し、会員が同行して借り入れをさせた上で契約。

 



・  無料通信アプリ「LINE」などを使って友人を勧誘するよう指南。

 



……みたいなことが書いてある。



 



私はベッドやソファやテレビや好きな漫画に囲まれた自宅だとすぐに昼寝しちゃったり、WOWOWドラマを観ちゃったり、すでに何十回も読んだ『デスノート』をまた一巻から読み返したり……と、すぐ楽なほうへ楽なほうへと逃げてしまう横着かつ、はてしなく自分に甘い体質の人間なので、原稿執筆の際はほぼ100%、喫茶店を利用する。どこへ行ったときでも、ついでに“仕事”ができるように(※「ついでに」一本の原稿が上がったりしたら、とてもラッキーな気分になれる)、都内の各主要ターミナル駅周辺には必ず2〜3のゴメス的にイケてる喫茶店を発掘済みであり、同時に新たなイケてる喫茶店の開拓にも、常に余念がない。



 



もちろんのこと(?)、「ゴメス的にイケてる喫茶店」とは、煙草が吸えて、平均して客の入りは6割〜7割程度で、席と席とのあいだがゆったりしており、なのに何時間粘ってもほったらかしにしてくれる空気が充満しているお店ゆえ、必然として「あまり営業努力なる姿勢とは縁がない、どちらかと言えば終わってる系の喫茶店」が大半となってくる。そして、こういう場末感ただよう喫茶店には、やはりおのずとこの手のマルチ商法への勧誘を目的とする輩たちが、“カモ”を引き連れ集まってくる。つまり、私はその勧誘のプロセスをリアルタイムで何度も目の当たりにしているのだ。



 



私らおっさん世代が若いころは『ア〇〇〇イ』だとかが流行っていたが、そんなマルチ商法に引っかかる無垢で愚直な若人って、これだけ気軽にスマホ上で“下調べ”ができる今の時代でも、いる所にはいるんですね……と、いつも「その勧誘のプロセスを目の当たり」にしながら、ついつい(非勧誘側に)同情してしまう。だって、かなりの確率でモノの見事にがっつりとカタにハメられてますから。何度かすぐそばの席で、先方に「全然、話が違うじゃないですか!」とクレームを入れていた大学生風男子も見たことがある(※そっちのやりとりばかりが耳に付いてしまい、全然原稿がはかどらない)。だが、「それはあなたのビジネス感覚が未熟だからです」と一蹴されていた。



 



マルチ商法に引っかかりがちなタイプも含め、最近の若い世代はとにかく「ビジネス」「起業」って言葉がホント大好きだな、と思う。そこに「メルカリ」やら「FX」やら「仮想通貨」やら……といった



 



「なんとなく聞き慣れてはいるけど、じつは実態が把握し切れていない、ネットで完結できるっぽいIT寄りな金融用語」



 



……がかぶってきたら、もうイチコロ(※私のインスタにもしょっちゅうキレイなネエチャンのリア充写真に「FX」だとか「バイナリー」だとかの単語が差し込まれているフォロワー申請が届く)。真っ当な「ビジネス」の場に立つため専門の知識を蓄え、「起業」できるクラスの実力を育むには、まだまだ現状の社会だと、ある程度の“下積み”は必要なのではなかろうか。そう考えれば、かつての「ア〇〇〇イ」なんかは、腐っても「手に触れられる物を売る=汗をかく」という点で、ちっとは健全だったのかもしれない。



 


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