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リモートワークなどで自宅にいる時間が増え、エアコンの買い替えを検討する方も多いのではないでしょうか?最新のエアコンは機能も価格差も様々。よく考えずに本体価格だけで購入するとかえって損することにもなりかねません。今回はトータルコストや機能性から失敗しないエアコンの選び方を家電評論家に解説していただきます!

エアコンは必要だけどできるだけオトクに購入したい!

エアコンというのは、本体価格は高めですが、一度購入すると長ければ十数年は使用する"耐久消費財"のひとつ。
設置には工事も必要で、簡単に買い替えるような製品ではありません。だからこそ、長く使い続けることを前提に購入することが大切です。

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家電の中でも特にエアコンは消費電力の高い家電製品のひとつにかぞえられるため、本体価格だけにとらわれず、"ランニングコスト"という視点で購入することもとても大事。

10年以上使い続けると考えると、購入時の価格がやや高めでもランニングコストの差分で十分に元がとれ、トータルではお得になることが意外と多いんです。購入の際には、省エネ性能も重視しましょう。

エアコン選びの基本となる考え方

よく使うリビング、寝るときだけの寝室で考え方が違う?

性能や機能が優れた製品であればあるほど、快適さやランニングコストにおいても優れていることはいうまでもありません。
とはいえ、購入予算が限られている場合には、人が集まるリビングや長時間滞在する部屋と、滞在時間が限られる寝室や子供部屋といった個室では、前者に高い性能や機能を求めたほうが高い満足度とコスパが得られることは間違いありません。

各部屋の利用頻度や目的によっては機能を絞ったりすることで本体価格を大幅に抑えることもできますよ。

比較する前におさえておきたい!エアコン選びの事前知識

コンセントは4パターン

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エアコンの取り付けには、専用のコンセントが必要になります。現代の一般的な住居にはおおよそ既に設置されているものですが、新たに増設したり、電圧や電流を変更するには専門の事業者に依頼して工事をしなければなりません。

一方、既に設置されている場合でも、対応している電圧とプラグの形状を確認する必要があります。エアコン専用のコンセントの電圧は100V用と200V用、電流は15Aと20Aと、全部で4パターンがあります。
これらの仕様が合っていなければエアコンを取り付けることができません。製品選びの際には、取り付ける場所のコンセントの形状が合致しているかをまずは確認しましょう。

室内機・室外機の設置スペース

本体サイズの確認も必要です。機種にもよりますが、室内機の設置には、おおむね天井までの間隔が5~10cm以上、左右は5cm以上、下は10cm程度のスペースが必要というのが一般的です。

高機能・高性能なエアコンほど室内機のサイズや厚みも大きくなる傾向にあります。
天井近くの壁に設置するとはいえ、意外に圧迫感があり、部屋が狭く感じられたり、インテリアにも影響を及ぼすことも。
念のためにサイズ感もチェックしておいたほうがいいでしょう。

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そして、忘れがちなのが室外機です。室外機の設置の場合には、前方25cm以上、後方5cm以上、左右5~10cm以上が必要とされる標準的なスペースです。
特に、集合住宅のベランダなどに設置する場合には、想定していた設置場所に収まらない場合もあります。
その場合には他に設置できるスペースがあるかなども確認しましょう。

「畳数目安」は広めに取った方がいい?

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エアコンの性能には何畳の広さに適しているかを示す「適用畳数」というものがあります。適用畳数の目安は、おおよそ室外機の定格出力によって決まります。
「定格出力」とは定められた一定の条件下でだせる最大出力のことで、「冷房能力」や「暖房能力」ともいわれることも。定格出力が大きいほど冷房・暖房能力が上がるというのが一般的です。

ただし、この数値はあくまで目安のようなもの。同じ広さの部屋であっても、室内の状況は同じとはいえません。

最近の住宅は高気密・高断熱のため、目安の畳数以下でも十分に冷えることもありますが、部屋の向きや窓の大きさと数、階数などの違いで条件が少しずつ変わるので注意しましょう。

適用畳数は少し余裕を持たせるくらいが安心

一般的にエアコンというのはフル回転させるより、余力のある状態で運転したほうが効率的とされています。反対に、低速運転(能力の10~20%での運転)では効率が悪いといわれることが多いことから、設置する部屋の広さよりも少し余裕を持たせた仕様の製品を購入したほうが無難です。

部屋が広いのに適用畳数が狭いモデルを購入した場合、能力が足りずなかなかエアコンが効かないばかりか電気代がかかりすぎてしまうこともあるので、最低限適用畳数を目安に購入しましょう。

ちなみに、暖房性能は冷房性能に比べて適応畳数が小さくなります。暖房を重視するのであれば、実際の部屋の広さよりも大きめの製品を選んだほうが間違いはないでしょう。

少しでもお得にエアコン選びをしたい!

本体価格の差は何の差?

当たりまえではありますが、多機能な製品ほど本体価格は高くなる傾向にあります。また、同じメーカーの製品で比べた際に、適用面積が同じなのに、価格差がある場合には、機能だけでなく省エネ性能の差があげられます。

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省エネ性能で選べば、購入した時の本体価格が高くても、毎月の電気代ではお得なケースがほとんど。快適さも機能に比例するので、単純に本体価格の違いだけで"お得"度は比べられないのです。予算の範囲内で機能や省エネ性がより高い製品を選びましょう。

型落ち商品は狙い目?

新製品が発売されると、旧製品の在庫がある間は"型落ち"商品として価格が下がるのが一般的。
製品や年によっては、新製品といえどもマイナーチェンジで機能や性能にほとんど差がないケースもあるので、エアコンをお得に買うにはそうした旧製品が狙い目です。

電力?省エネ評価?APF?節約したい人が見るべき項目は?

電気代を安く抑えられるモデルを探したいけど、一体どこをみて判断すればいいのでしょうか?

省エネ性能を示す基準や制度は複数ありますが、省エネ性能の判断の目安となるのが「APF」の数値。

APFは、1年間に必要な冷暖房能力を消費電力量で割って算出した「通年エネルギー消費効率」を表し、自動車でいうと"燃費"のようなもの。エアコンがどれだけエネルギーを使うかを示したもので、この数値が大きいほど効率のよい省エネ性に優れた商品ということになります。

これに加えて、「期間消費電力量(kWh)」もわかりやすい省エネ性能を示した指標。ランニングコストの目安として確認・比較するとよいでしょう。

省エネ性能だけで選ぶのはもったいない!快適さで重視するポイント

人感センサーなどの各種センサーはおすすめ?

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最新モデルのカタログを読んでいると、多くのモデルに人感センサーなど各種センサーが搭載されているのが分かります。
これらのセンサーは温度変化を検知や予測するためのもので、高機能なエアコンはこれらを駆使して、室内の温度や湿度、風量、風向きなどを細かく制御して快適さを保ちます。
温度や湿度変化に対する制御に関わる機能なので、これらの機能は付いていなくてもエアコンの冷暖房の能力自体には変わりはありません。

ただし、リモコンなどで手動で設定を変更する代わりに、室内の環境や状況に応じてすべて自動で行ってくれるので、より快適さを求めるのであれば、もちろんあったほうがいい機能です。
また、ムダな運転をおさえてくれるので、省エネにもつながります。

「フィルター自動洗浄機能搭載」はつける?つけない?

一部のデザイン性やコンパクト性を重視したモデルを除き、メーカー各社の"フラッグシップ"といわれる最上位モデルにはおおむねついているのが「フィルター自動洗浄機能」。
仕組みはさまざまですが、エアコンの空気の通り道であるフィルターに付着したホコリやゴミなどを自動で除去したり、洗浄したりしてくれる機能です。

とはいえ、エアコンの性能を維持するためには、定期的なフィルターの清掃が不可欠。
たとえ、エアコンを動作させていなくても、空気中にはホコリが舞っていることから、内部も少しずつ汚れてはいくものなので、手作業によるお掃除の手間を軽減したいのならば、優先したい付加機能です。

各メーカーのシリーズごとにどんな特徴があるの?

うるさらX(ダイキン)

以前は「うるさら7」シリーズとして展開されていましたが、2019年以降「うるさらX」とシリーズ名が変更。給水なしで加湿できる"無給加湿"や、必要な量だけ除湿して冷やし過ぎない除湿機能など、湿度コントロールが得意。人に直接風を当てない"垂直気流"と"サーキュレーター気流"を組み合わせた快適な気流制御も特長。2020年モデルでは、外気を取り込み換気ができる機能を搭載しました。

risora(ダイキン)

デザイン性を重視したモデルで、多彩なカラバリや異なる質感のフロントパネルを展開。基本性能は上位モデルと同等ですが、薄型化を図るために、自動お掃除機能は省略されています。

霧ヶ峰(三菱電機)

従来から"ムーブアイ"と呼ばれる赤外線センサーにより室内のさまざまな状況や情報を読み取り判断して、快適な運転制御を行うのが特長。最新の最上位モデルでは、"ムーブアイmirA.I."と呼ばれる、AIと組み合わせたさらに高度な赤外線センサーを搭載。運転状況を学習し先読み運転したり、2つのプロペラファンで異なる温度帯に気流を吹き分けるなどさらに高度な運転が行えます。

白くまくん(日立)

最上位の「Xシリーズ」では"くらしカメラ AI"と呼ばれる機能で、家具の配置や窓の位置と大きさなどの間取り、人の在室状況などを識別して高度な自動運転を行います。フィルターのみならず、霜を一気に溶かす原理で熱交換器やファン、室外機まで水で洗い流すことができる洗浄機能、ステンレス素材を採用したカビ発生・増殖を防止する機能など本体内部の清潔性にも力を入れています。

ノクリア(富士通ゼネラル)

エアコン内部の熱交換器を加熱して除菌する機能を搭載。フラッグシップモデルの「nocria X」シリーズでは、"DUAL BLASTER"と呼ばれる、2種類の温度と速さの異なる気流を作り出し、ムラなく快適に空調する機能も採用しています。最新モデルでは、エアコン本体とクラウド上のAIが連携して高度な運転制御を行う機能も搭載しています。

大清快(東芝)

プラズマ帯電により、空気中に含まれるPM0.1レベルの細かな微粒子を除去できる"プラズマ空清"や、冷房・除湿運転時に発生した結露水で熱交換器を洗浄する機能など本体内部の清潔さにこだわった機能が特長。冷房運転時に冷たい風が直接身体に当たらないよう配慮した"無風感冷房"機能も人気です。

エオリア(パナソニック)

運転を終了するたびに熱交換器を熱して乾燥させた上で、独自のイオン発生技術"ナノイーX"を本体内に充満させてカビの発生を抑制するなど清潔さにこだわりがあります。冷暖房の気流とともに室内にもイオンを放出することで、空気清浄機代わりにもなります。最新の最上位モデルでは、AIを利用した学習運転や自動運転制御を行う機能も搭載します。

ビーバーエアコン(三菱重工)

ジェットエンジン設計の際の解析技術を応用して開発した独自の気流によって、少ない電力でも素早く室内全体を快適な状態にする機能が特長。気流を16パターンから選ぶことができ、リモコンで空調したいエリアをピンポイントで設定する機能もあります。

プラズマクラスターエアコン(シャープ)

独自のイオン発生技術"プラズマクラスター"による室内機内外をクリーンに保つ機能を搭載。ルーバーやダストボックスなどを簡単に取り外すことができ、直接掃除がしやすい構造を採用しているのも特長です。吹き出し口のパネルの向きが上下両方向に開く"ロングパネル気流"もユニークなポイントです。

Airest(シャープ)

現時点で、エアコン市場において、"空気清浄機"としての日本電気工業会の基準を満たした唯一のエアコン。本体上部にある空気の吸い込み口に、空気清浄機に搭載されているのと同性能の高性能な集じん脱臭フィルターとシロッコファンを採用し、空気清浄と同等の能力で空気を本格的に浄化しながら冷暖房を行います。

airwill(アイリスオーヤマ)

必要な機能をシンプルに絞り、格安なモデルを多数展開。低価格ながら、Wi-Fiを標準で搭載し、スマホやスマートスピーカーとの連携した遠隔操作・音声操作機能に対応したモデルも。

長く使うものだからこそ、「安物買いの銭失い」にならないように

価格も機能もさまざまな家庭用エアコン。製品自体の価格だけで選んでしまうと、快適さやランニングコスト(電気代)、耐久性の違いで、"安物買いの銭失い"になってしまうこともあります。長く使うものだからこそ、目先の価格だけに捉われずに慎重かつ賢く選定し、後悔のないお買い物をしてください。

情報提供元:トクバイニュース
記事名:「価格だけで選んでない?家電評論家が解説するかしこいエアコンの選び方