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「花崗岩が新型コロナウイルスに効く」風説が流布!? 専門家「何ら効果は期待できません」と否定



「花崗岩から出る放射線が、新型コロナウイルスに効く」という風説が一部ネットで流れていますが、専門家は「ウィルスの殺菌などに効果があるとは到底考えられません」と否定しています。



今回の風説は、2020年3月2日頃に拡散。フリマサイト『メルカリ』では「コロナウイルス対策」といったハッシュタグを付けた花崗岩の出品が多数確認されます。


そもそも「花崗岩とは何か?」と愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの大藤弘明教授にお話を伺うと、「花崗岩とは地下深くで地温により岩石の一部が融けて生じたマグマが比較的ゆっくり冷え固まってできた岩石で、“御影石”とも呼ばれ、墓石やビルの壁材などとしても広く用いられています」と説明。


また、放射線の有無に関しては、「マグマがゆっくり固まる際に,ウランやトリウムなどの放射性元素(成分)が花崗岩中に多少濃集するため,例えば富士山を作る安山岩といった火山岩や砂や泥が固まってできた砂岩や泥岩などに比べると,放射能レベルは若干高めです」としながらも、「花崗岩が広く分布する地域から生じる自然放射能は、それ以外の地域に比べてもほんの数倍程度で人体にはほとんど影響はありません。この花崗岩に含まれる放射性元素(放射性鉱物)は極めて微量で、ウィルスの殺菌などに効果があるとは到底考えられません」といいます。


今回の風説が流れたことについて、「ガンマ線などの放射線照射が一部のウィルスの不活性化に有効であるという話と、花崗岩には(微量だけども)放射性元素が含まれているということを組み合わせて、かなり都合よく解釈した結果、流れたのかもしれません」という大藤教授は、個人的な見解として「ウィルスの不活性化に一般的に用いられているアルコールや紫外線による対策の方が、今回の新型コロナウィルス対策としてもよっぽど有効かと思います」と付け加えて、根拠のない風説に踊らされることのないように呼びかけています。


※トップ画像は『AC』より


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