ワールドカップの喧騒も過ぎ去り、筆者の住むベルリンにも普段通りの静かな夏が戻ってきました。この時期、とくにドイツで目立つ日本車といえばマツダ・ロードスターが挙げられるでしょうか。フルオープンで颯爽と走る姿は、見ていてとても爽快感があります。


ところが、それ以外の日本車といえば、タクシーに使われることの多いトヨタ・プリウス、小型ハッチバックであるトヨタ・ヤリスや日産ミクラ(マーチの海外での名前)くらいで、ドイツの公道を走る日本車は思っていたよりも少ないな…というのが筆者の印象です。


そんな中、絶対数こそ少ないですが日産GT-R(R35)の存在感はさすがに圧倒的で、駐車していても走っていても注目度は抜群です。その日もたまたま駐車していたR35を眺めていたら、すぐ近くに、低く平べったいスタイリングのクーペを見つけました。新車ではもう見ることのできないリトラクタブル・ヘッドライトを装備し、一世を風靡したスペシャルティカー。今回の主役は、懐かしい3代目ホンダ・プレリュードです。


64万台弱生産の大ヒットモデル



見つけた時に思わず「あっ」と声を上げてしまったほど、ドイツでは見かけることの少ない1980年代〜1990年代の日本車。クラシックカーのイベントに参加するには「まだ早い」この年代のクルマは、公道ではなかなかお目にかかれません。まして、かつて64万台弱が生産され、日本では大人気を誇ったものの、21世紀に入ってからは急激に姿を消していった3代目プレリュードと、ここドイツで再会できるとは思ってもみませんでした。


3代目ホンダ・プレリュードのデビューは1987年で、1991年までの4年間販売されました。エンジンは2リッター直列4気筒のDOHCとSOHC、北米向けの2.1リッター直列4気筒の3種類がラインナップ。今回撮影した個体は、2リッターDOHCモデルのようですね。ボアxストロークは81x95mmとホンダとしてはロングストローク設計となっていて、最高出力145PS、最大トルク17.8kgmを発生しました。


薄いボンネットと絶滅種「リトラクタブル・ヘッドライト」



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情報提供元: CL
記事名:「 個性的なスタイルと世界初の4WSを併せ持つ!3代目ホンダ・プレリュードとドイツにて邂逅