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レンタカーの常で、最小排気量のディーゼルモデルで、メーター読み時速200キロ出るか出ないかのパフォーマンスだが、アウトバーンの無制限速度区間でミサイルのように後ろから迫ってくる大排気量モデルやスポーツカーを除いて、運転に特段気を使うこともなく、ドイツは比較的交通マナーのよい国だと思っていた。
ところがどうだろう。ドイツに引っ越してからしばらくの間、Aセグメントのコンパクトカーに続けて乗ることになったのだが、手のひらを返したように周りのクルマの運転マナーが悪くなった。
具体的にいうと、脇道から合流するクルマが減速せず目の前に突っ込んできたり、車間距離を詰めて煽られたり、黄信号(ドイツでは赤信号から青信号に変わる際、黄信号がでる)で動き出さないとクラクションを鳴らされるという事象である。
ドイツの路上で常に危険を一番感じるのは、脇道から合流してくるクルマである。脇道側に一旦停止線がない限り、ほとんどのドライバーは減速せずスピードを殺さないまま突っ込んでくるのだ。脇道からのドライバーは、合流する側の流れが見えた一瞬で、そのまま合流できるかブレーキをかけて待つべきか判断するので、近づいてくる相手が遅そうなコンパクトカーであったり、価値の無さそうなボロ車だと、十分に合流できると思い、突っ込んでくるのである。
私の知る某ドイツメーカーの熟練テストドライバーですら、公道でテスト車両を運転中に、上記の判断を誤って優先車線を走るクルマの側面に突っ込む事故を起こしているほどだ。
読者の皆さんで、今後ドイツを走る機会がある方は脇道からの合流のクルマには十分注意していただきたい。