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【あの国はなぜ親日国なのか?】日露関係は本当に悪くなったのか?政治学者が聞いたロシア人の本音


世界には「親日」といわれる国や地域がたくさんあります。海外旅行をするときも、親日国を訪れると、なんとなく過ごしやすかったり、現地の人とのコミュニケーションがスムーズだったり、なんてことがないでしょうか? そこで、比較政治や国際政治経済を専門とする政治学者が、なぜその国や地域が親日なのか、政治や歴史の背景から解説します。
ロシア・モスクワ
 

 

ウクライナ侵攻により日本でもロシアのイメージが悪化


ウクライナとロシアの国旗
2022年2月24日、ロシアがウクライナへ侵攻したことで、世界情勢は大きく変化しました。米国など欧米諸国はロシアを一斉に非難し、多くの欧米企業がロシアから撤退しています。

それによって、欧米と足並みを揃える日本もロシアとの関係が冷え込み、今日、日本から欧州へ向かう飛行機はロシア上空を通過することができず、ロシアへ渡航する人が激減、反対にロシアから日本へ帰国する人は激増しました。

日本は避難してきたウクライナ人を積極的に受け入れ、ロシアのイメージは侵攻以降、急激に悪化している感が否めません。筆者周辺のロシア人からは、街中で「ロシア語を話すな」と言われた友人も少なくないと聞いています。

筆者が会ったロシア人は早期終戦を願っている


ロシア・サンクトペテルブルク
一方、日露関係は本当に悪くなったのでしょうか。外交関係は悪化しているものの、実は、人と人との関係は必ずしもそうなっていないと思うのです。

筆者は、昨年春から夏にかけて複数の国際会議に参加し、そこで多くのロシア人と会いましたが、プーチン大統領を支持している人は皆無で、みんな「ウクライナ侵攻は間違っている」「プーチンは早く退陣するべきだ」と強く非難していました。

また、ロシアにいる友人とも連絡を取り合いましたが、「早く戦争が終わることを願っている」「マクドナルドやスターバックスなどが撤退してつらい」など、我々と全く同じ気持ちを抱いているのです。

プーチン大統領がウクライナ侵攻を決断して以降、モスクワやサンクトペテルブルクなどロシア各地では反戦デモが拡大し、一部のデモ隊は警官隊と衝突、多くの逮捕者負傷者が出ました。それほどロシア国内での「反プーチン」は強いのが実情です。

日本人とロシア人の「隣人」としての深い関係


ボルシチ
ロシア各地には、ロシア正教の建物など、観光でも人気のスポットがたくさんあり、ボルシチやピロシキといった日本人にも馴染みのあるおいしい料理がいろいろあります。今日、ウクライナ戦争でロシアのイメージ悪化の報道が増えていますが、我々は政府と一般市民を切り分けて考えることが今こそ必要です。

日本はロシアとエネルギー分野で緊密な関係にあり、また北方領土に住むロシア人と北海道に住む日本人との間には長年の交流、友情関係があります。ロシアと日本には、実は長年の「隣人」としての深い関係があることを忘れるべきではないのです。ロシアには、多くの親日的な人々がいることを忘れてはならないと思います。

[All photos by Shutterstock.com]


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