金沢21世紀美術館や石川県立美術館をはじめ、新旧のアートスポットが数多くある金沢。2020年にオープンし、金沢アートの新名所として話題を呼んでいるのが私設美術館「KAMU kanazawa」です。6つの展示スペースが徒歩圏に点在し、街歩きを楽しみながら現代アートに触れるというスタイルも実に斬新。念願叶って訪問できたので、その魅力をお伝えしましょう。
KAMU L
■あわせて読みたい

【金沢に行くなら事前にチェック】女子旅向けホテル・絶品限定グルメ・訪れたい不思議スポットはこちらの特集で!
 

6つのスペースで構成される「KAMU kanazawa」


KAMU kanazawa

2020年6月に開館した、立体やテクノロジーを中心とした現代アート美術館「KAMU kanazawa」。開館時に中核となる展示施設「KAMU Center」が完成し、その後「KAMU BlackBlack」、「KAMU L」、「KAMU sky」、「KAMU tatami」、「KAMU k≐k」が順次オープンしました。共通チケットは「KAMU Center」で販売。街中に点在する展示スペースを訪れるという、新感覚なアート体験を楽しめるスポットなのです。

オーナーは金沢でデザインを学び、現在はプロデュースやプロジェクトマネジメントなどを手がける林田堅太郎さん。創設時は32歳という若きアートコレクターです。ちなみにKAMUの館名は「Ken Art Museum」の略称だそうですよ。

KAMU Center


KAMU kanazawa

「KAMU Center」の1階にはアルゼンチン・ブエノスアイレス生まれの現代美術家、レアンドロ・エルリッヒの『INFINITE STAIRCASE』が設置。螺旋階段を横倒しにしたような造形で、作品の内部に入ると空間の位相が反転したような不思議な感覚に!

金沢21世紀美術館の『スイミング・プール』を手掛けたことで知られる同氏ですが、ここでも現実と錯覚の世界を繋げる手法が表現されています。館内はすべて撮影OKなので、アートが映えるとっておきの一枚を収めたいところ。



2階にはイギリスを拠点とするステファニー・クエールの動物彫刻が並びます。粘土を使った荒々しいタッチながら表情や筋肉、毛並みがとらえられいて妙にリアル。うさぎを狙い定めるかのようにキツネが置かれていたりと、彫刻の配置も注目ポイントです。



3階にはセラミック・アーティストの桑田卓郎の作品が。焼成時に生じる釉薬のひび割れ「梅花皮(かいらぎ)」や、土に含まれた小石が表面に現われる「石爆(いしはぜ)」という技法を用いた陶磁器が20点展示されています。大胆な色使いやフォルムなど、同氏ならではの世界観がそこかしこに。

KAMU Black Black




続いて、竪町商店街にある「KAMU Black Black」へ。「KAMU Center」からは歩いて6分ほど。周辺はお洒落なカフェやセレクトショップが軒を連ねており、素敵なスポットに出合えるのもKAMU巡りの魅力に感じました。



エントランスを抜けると、外観からは想像できない奥行きある空間がお目見え。ここではベルリンを拠点にオーディオビジュアル作品を制作するアーティスト、黒川良一の『Líthi(レーテー)』が展示されているのですが、もはや作品というよりアトラクションといった様相のアートだったのです!



闇に包まれたと思いきや……、突然レーザー光線が頭上に出現! 重厚なサウンドが全身に響きわたり、光と音のインスタレーションの内部に入ったかのよう。





ストロボライトによる色彩も次々と変化。ダイナミックな世界観に圧倒されるばかりです。ドライアイスの演出も幻想的。心が震えるとはこういうとか!と、実感したアート体験でした。

KAMU L




次に訪れたのは、スナップショットの名手として知られる写真家・森山大道のインスタレーション作品を展示する「KAMU L」。日中はアートスペースとして、20時以降はバー「LIP BAR」として運営される異色のアート空間です。(2022年5月現在はコロナ対策でバーは休業中)。佇むのは金沢の繁華街、片町の屋台村の一角というロケーションもまたユニーク。

KAMU L

扉を開けて目に飛び込んでくるのは真紅の唇。天井から壁、カウンターすべてが艶やかなリップで覆い尽くされ、唯一無二のインパクト! これは2005年に新宿・ゴールデン街で開催されたアートイベントで発表された作品が原型となっていて、社会の猥雑さや欲望を表現しているのだとか。

バータイムには唇をイメージしたオリジナルカクテルや金沢産クラフトビールなどを用意(共通チケットは不要)。妖艶なアート鑑賞に興じながら美酒を楽しむ。そんな夜の過ごし方もまた魅惑的ですね。

KAMU tatami




続いて映像作品を中心とした企画展示スペース「KAMU tatami」へ。町屋ならではの風情と現代アートが融和するという斬新な空間も必見です。



2022年10月30日(日)までは、アニメーション制作などを手がける作家、渡辺豪の『ひとつの景色〉をめぐる旅』が開催。同氏が見た日常のモノや光、それらが交わり生まれる景色が、3DCGアニメーション映像として表現されています。畳敷きなので座りながら鑑賞することも可能。各アートスペースを回遊するなかで、一息つけるのもうれしいところです。

この日は「KAMU k≐k」は定休日、「KAMU sky」は展示入れ替え中のため訪問できませんでしたが、新感覚なアート体験で久しぶりに五感が研ぎ澄まされるのを実感。ちなみに「KAMU kanazawa」では、今後も新たなギャラリーを複数オープン予定とのこと。金沢のそぞろ歩きがますます楽しくなること間違いなしでしょう。

KAMU kanazawa
住所 〒920-0962 石川県金沢市広坂1丁目1-52
https://www.ka-mu.com


 
KAMU BlackBlack
住所 〒920-0997 石川県金沢市竪町101


 
KAMU L
住所 〒920-0981 石川県金沢市片町2丁目23-6


 
KAMU tatami
住所 〒920-0997 石川県金沢市竪町1-1



[All photos by Nao]
 
■あわせて読みたい

【金沢に行くなら事前にチェック】女子旅向けホテル・絶品限定グルメ・訪れたい不思議スポットはこちらの特集で!

情報提供元 : TABIZINE
記事名:「 話題の「KAMU kanazawa」をレポ!街歩きとアート鑑賞が楽しい新感覚な美術館