はじめに
チェコにある、「眠りの森の美女」と呼ばれる美しい街があります。
それは、チェスキー・クルムロフ歴史地区というエリア。
世界遺産にも登録されていて、森の中に静かに佇む姿は、本当におとぎ話に出てきそう♡
今回は、チェスキー・クルムロフの魅力や見どころをご紹介します。
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフ歴史地区とは?
「チェスキー・クルムロフ歴史地区」とは、街に接しているヴルタヴァ川に沿って作られた村です。
まるで、“Ω(オメガ)”の様な形をしている街です。
深い森の中にあり、中世の佇まいを残している街は、チェコで最も美しいとされています。
ちなみに、町の名前のチェスキーとは、チェコ語で“ボヘミアの”という意味。
クルムロフとは、ドイツ語で“川の湾曲部の湿地帯”といった意味があるのだそうですよ。
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフの歴史
チェスキー・クルムロフの歴史は、13世紀に領主ヴィーテクがボヘミアの森を開墾したことに始まります。その際に、小さなお城を建てました。
そして、ロジェンベルクがこの地を引き継ぎ、木材や銀の採掘で発展しました。
ロジェンベルク家の後は、エッゲンベルク家、シュワルツェンベルグ家と、代々領主が変わるたびにお城は改築が重ねられ、その時代の建築様式であるゴシック・ルネサンス・バロック・ロココといった様々な建築様式が取り入られた、個性的なお城となっていきます。
しかし、20世紀に入ると産業革命の波や2度の世界大戦により街は廃れていき、「死の街」となりました。
実際に“死の街”時代のチェスキー・クルムロフは、オーストリアの画家であるエゴン・シーレの『死の街』という一連の作品の中で描かれています。
そんなチェスキー・クルムロフが再び日の目を見るのは、1989年のビロード革命以降です。
街の修復がされ、1992年に世界遺産に登録され、「眠れる森の美女」として脚光を浴びることとなったのです。
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフと吸血鬼伝説
チェスキー・クルムロフには、吸血鬼伝説が残っています。
チェスキー・クルムロフを最後に統治したのは、貴族・シュヴァルツェンベルク家の初代統治者である、アダム・フランツの妻エレノオラ・アマリエ夫人でした。
エレノオラ夫人は、とても変わった方だったらしく、男児出産のために、狼の乳を飲んでいたというエピソードは有名です。
そして、41歳の時に男児を出産するのですが、その変わった行動から「悪魔の力を信じている」という噂が立ち、エレノオラ夫人の息子は親戚の家に取り上げられてしまいます。
失意の底にあった彼女は病気を患うのですが、当時の療法で良くならず、医師から「吸血鬼だから病気が治らない。」と更に噂を立てられてしまいます。
晩年の彼女はとても孤独であったとされており、没後はシュヴァルツェンベルク家の墓地に埋葬されることはなく、チェスキー・クルムロフの旧市街に今もある聖ヴィート教会に埋葬されました。
しかし、その埋葬法は心臓に杭が打たれ、体の上に重い墓石が乗せられるという吸血鬼にとどめをさすようなものだったのです。
ちなみに、彼女の遺体は解剖されており、吸血鬼ではなく腫瘍が原因で亡くなったことが分かっています。
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフのおすすめスポット
チェスキー・クルムロフは、やはりその街並の眺めこそが最大の絶景スポットと言っても過言ではありません!
そんなチェスキー・クルムロフを見渡すことができるのが「チェスキー・クルムロフ城」です。
おすすめは、フラデークの塔とお城と庭園をつなぐプラスティー橋で、チェスキー・クルムロフを一望することができます。
オレンジ色の屋根の中世で、時間が止まったかの様な街並みを堪能することができますよ♪
また、場内はバロック・ゴシックなどの建築様式の宮殿の内部の装飾なども楽しむことができます。
お城の城壁の一部はだまし絵になっていたりするので、ぜひ見つけてみてくださいね♡
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフのおすすめグルメ
チェスキー・クルムロフでゆったりと川を眺めながらの食事はいかがでしょうか?
「ベジタリアンレストラン LAIBON」では、日本人の舌にも合う野菜たっぷりのベジタリアン料理を食べることができます。
チェコではベジタリアン料理のお店は珍しく、パスタやメキシカン、インドカレーなどのラインナップも豊富です。
もちろんチェコビールもありますので、料理と川やチェスキー・クルムロフの街並みの景色を楽しみながら食事をすることができますよ。
◆ベジタリアンレストランLAIBON(アイボン)
住所:Parkan 105, Cesky Krumlov 381 01, Czech Republic
電話番号:+420-728-676-654
営業時間:11:00~22:00
ベジタリアンレストラン・LAIBON
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフへ訪れる際の注意事項
凶悪な犯罪はないですが、観光客をターゲットにしたスリには気を付けましょう。
旅行中、女子であればオシャレをしたいと思いますが、そのような恰好だと裕福な観光客だと思われて、絶好のターゲットになってしまいます。
よって、旅行中はバックパッカー寄りのファッションをおすすめします。
また、一目で財布だとわかるものに大金を入れておくと、スリに遭う確率は格段にアップしますのでご注意!
犯人たちはどこで、どう見ているかわかりません。
そのため、ダミーの財布に少額の小銭を入れておきましょう。
そして、大金は一見すると入ってなさそうな場所(コンビニの袋に入れて、バッグの奥底にしまうなど)に隠すことをおすすめします。
しかし、なんらかの犯罪に巻き込まれた場合、お金よりも命が大事です。
お金で解決するようであれば、命を大事にして渡すことをおすすめします。
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフへのアクセス方法
チェスキー・クルムロフへは、鉄道またはバスで行く方法があります。
【鉄道を利用する場合】
鉄道で行く場合は、プラハの本駅から、チェスケー・ブディヨヴィツェを経由して行くことになります。
経由地であるチェスケー・ブディヨヴィツェからチェスキー・クルムロフまでは、1日8~10便程度のローカル線が出ており、所要時間は約1時間ほどです。
週末は便数が減りますので、注意が必要です。
トータルの移動時間は、鉄道は約4~5時間ほどかかります。
鉄道駅からチェスキー・クルムロフの旧市街までは約15kmあり、徒歩で約20分ほどです。
日本でチケットを手配することもできますよ。
【バスを利用する場合】
バスを利用する場合は、プラハもしくは、チェスキー・クルムロフのホテルと合わせて予約するスタイルのものがあり、こちらは日本か予約できるのでおすすめです。
バスでの移動の所要時間は約3時間ほどです。
バスターミナルは、チェスキー・クルムロフ旧市街の東側にあるブディヨヴィツェ門から入ることができます。
チェスキー・クルムロフへのチケット取得サイト
チェコの世界遺産♪チェスキー・クルムロフと併せて訪れたいスポット
チェスキー・クルムロフを訪れたら、同じく世界遺産に登録されているチェコの首都「プラハ観光」はいかがでしょうか?
チェスキー・クルムロフへの拠点ともなるので、併せて観光できますよ。
「百塔の街」という異名を持つプラハでおすすめの観光スポットは、「プラハ城」です。
世界でも最も古く、最も大きい宮殿です。
9世紀から建築が始まり、何世紀にもわたって、様々な建築様式を取り入れつつ増改築を繰り返した宮殿は、とても見ごたえがありまあす。
場内の美しい庭園だけでなく、宮殿内部の装飾にも注目しながら、ぜひ観光してみてくださいね。
◆プラハ城
住所:119 08 Prague 1, Czech Republic
営業時間:4月~10月5:00~24:00、11月~3月6:00~23:00
※宮殿内各施設によって異なります。上記の時間は、敷地の時間です。
プラハ城
おわりに
チェスキー・クルムロフについてご紹介しました。
今回紹介した以外にもチェスキー・クルムロの街を歩くだけで楽しむことができます。
ぜひ、おとぎの国から飛び出てきたような「眠りの森の美女」に訪れてみませんか?♡