はじめに
日本の宿といえば、ひと昔前までは部屋食が定番といえましたが、生活スタイルの変化からまた注目されるようになってきました。そこで今回は、旅先ならではの豪華な夕食(ゆうげ)を、周囲を気にすることなく、客室内で満喫できる宿をピックアップしてみました。夏休みはもちろん、秋の旅行計画にも参考にしてみてください。
数寄屋造りの趣あふれる部屋でいただく会席「あまみ温泉 南天苑」
和歌山との県境にほど近い、山あいに佇む温泉旅館「南天苑」。約3千坪の日本庭園では野鳥がさえずり、木々や草花が季節を教えてくれます。建物は、明治・大正を代表する建築家・辰野金吾氏による歴史的建造物。客室は侘び寂びの意匠が施された数寄屋風の造りで、情緒たっぷりです。そんなお部屋(記事トップの写真)のなかで、目にも艶やかな会席料理を堪能できるのですから、贅沢の極みですよね。
料理人が趣向を凝らす会席の内容は月ごとに変わり、これからの季節は松茸、栗、銀杏などを取り入れた料理がいただけます。地酒を片手に味を噛みしめながら、秋の夜長をゆったりと過ごしてみませんか?
南海電鉄の天見駅から徒歩約2分と、車がなくても好アクセスなのも、嬉しいポイントです。
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里山に広がる寛ぎの空間「不死王閣」
大阪の梅田から車を走らせること約30分、見事な紅葉で知られる五月山を正面に、眼下には清流・余野川が流れる里山に、温泉旅館「不死王閣」はあります。露天風呂付きの客室が20室あるなど、お部屋から出たくなくなるような、寛ぎの空間が用意されています。
夕食場所は、樹々の緑に臨むテーブル席のほか、掘りごたつ席や個室などを備える食事処が用意されていますが、おひとり様プラス1,000円で部屋食にできちゃいます。料理は、旬の味覚を盛り込んだ定番の会席のほか、焼き松茸から松茸のすき焼き・土瓶蒸し・茶碗蒸しまで、松茸尽くしの秋限定「松茸会席」プランもありますよ。
宿の敷地内から湧き出る天然温泉を引く露天風呂と、客室で味わう会席料理をセットにした、日帰り温泉プランも人気です。
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会席料理がリーズナブルに楽しめる「関空温泉 ホテルガーデンパレス」
最後に、大浴場・半露天のジャグジー・貸切風呂・足湯でリラックスできる天然温泉ホテルをご紹介。名前の通り、関西国際空港から無料シャトルバスで約15分という、空港利用者に便利な宿なのですが、最寄りの各鉄道駅にもシャトルバスのサービスがあるので、空港利用に関係なく旅の拠点におすすめです。
実はここ、ゴージャスな夕食も自慢です。アワビ・伊勢海老・ズワイガニ・黒毛和牛・鯛など、豪華な食材をふんだんに使った、まるで料理旅館が提供するような会席料理がリーズナブルに楽しめちゃいます。基本は、館内レストランでの提供となるのですが、客室内に畳敷きのスペースがある「和洋室」に2人で宿泊する場合、部屋食も選べるようになりますよ。ぜひチェックしてみてください。
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おわりに
お部屋で本格的な夕食がいただける宿をご紹介しましたが、いかがでしたか? ソーシャル・ディスタンシングが定着してきたこともあり、今後、部屋食の需要と供給が高まっていくかもしれないですね。