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【台湾情報】ビブグルマンの常連・台中の浙江料理の老舗から若年層向けの新ブランドが誕生


はじめに

代々引き継がれた伝統の味に現代的な解釈を加え、新規顧客を開拓する動きが目立つ台湾。3年連続でミシュランガイドのビブグルマンに推薦されている台中の浙江料理の老舗「沁園春」は、このほど、モダンでファッショナブルな新ブランド「柳梢青」を立ち上げました。73年の歴史を誇る名店の味と魂を受け継ぎつつ、中華の新境地を拓くスタイリッシュな料理の数々が話題です。 台中の食のトレンドセッターを目指す、スタイリッシュな浙江料理。

台中の食のトレンドセッターを目指す、スタイリッシュな浙江料理。

浙江料理の名店「沁園春」のセカンドブランドとして、2022年の冬に誕生した「柳梢青」。長引くコロナ禍において、いかに革新と変化をしていくべきか、いかに旧市街と共生していくかを考え続け、四世代による擦り合わせをし、計画に2年、設計と施工に1年の歳月を費やしたといいます。「柳梢青」というブランド名は、芸術性に満ちているだけでなく、飲食業界に春が到来するイメージを持つ「沁園春」に呼応し、柳に柔らかな新芽が吹く様子を象徴。台中の中区に新しい食のトレンドをもたらし、より多くの若い世代が浙江料理を好きになるように…そんな願いがこめられています。 伝統と革新を融合。ニュアンスあるグリーンを効かせたカフェ風の空間。

伝統と革新を融合。ニュアンスあるグリーンを効かせたカフェ風の空間。

店舗は、築50年超の2階建て古民家をリノベーション。アート、食、美学をデザインの主軸にし、古き良き時代の上海を思わせる花柄&モザイクタイルの床材をあえて残しながら、天井はモダン・インダストリアルに仕上げるなど、伝統と革新の融合を感じる空間に仕上げています。全体のカラーリングは、中国の人気ネットドラマ『延禧攻略』(邦題:瓔珞<エイラク>~紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃~)で象徴的に使われたモランディー・グリーン。柳の新芽を思わせる新鮮で心地よい視覚効果を演出しています。また「柳梢青」のロゴは、著名な茶掛の書家・蔡崇三氏によるもの。篆隸書体と行書体の組み合わせが三つの文字に個性を与えています。 2階の個室は、明清スタイルの中国家具でシックな印象に。

2階の個室は、明清スタイルの中国家具でシックな印象に。

座席は温もりを感じる木製テーブルと椅子のほか、ゆったりくつろげるソファー席を用意。2階の開放式個室には、「沁園春」の蔣家の初代が海を渡り何千マイルもの旅をした歴史が刻まれているスーツケース。そして滑らかな石板の円卓、明〜清朝時代の家具を模したマホガニーの椅子もまた、レトロな雰囲気を醸し出しています。

客席は緑あふれるテラスと繋がっていて、美酒と美食を楽しんだ後は、七色の羽を持つコキンチョウやカナリアの美しい姿を眺めたり、心地よいさえずりに耳を傾けたり…という雅なひとときが過ごせます。 目を見張る美しさ。窓の外には、かぎ針編みのインスタレーション!

目を見張る美しさ。窓の外には、かぎ針編みのインスタレーション!

「柳梢青」はまた、ギャラリーのようでもあります。東洋と西洋の美学を象徴する作品として、イタリア人宣教師で清朝の宮廷画家でもあったジュゼッペ・カスティリオーネのレプリカ絵画を特別にセレクト。ほかにもオーナーが選りすぐった花鳥画を鑑賞することができます。北西方向の窓の外に見えるのは、インスタレーション・アーティストの楊海茜氏によるかぎ針編み作品『繋花紅』。色とりどりの花模様が浮かぶ様子は非常に幻想的で、すでにSNSの人気チェックインポイントとなっています。かつて「沁園春」の仕事をしていた楊海茜氏が、数十年を経て「柳梢青」とのコラボレーションという形で再び繋がったという背景もまた興味深い作品です。 有名ホテルでエグゼクティブシェフの経験を持つ人材を招聘!

有名ホテルでエグゼクティブシェフの経験を持つ人材を招聘!

受け継がれてきた「沁園春」の味に負けぬよう、「柳梢青」のオープンにあたってはザ ハワード プリンス ホテル台中の「江南村」のエグゼクティブ・シェフのキャリアを持つ古傳福氏を特別に招聘。30年以上にわたり浙江料理を作り続けてきた経験を生かし、2人、4人、6人用のコースメニューとアラカルトの新メニューを考案しました。同時に、「沁園春」の名物でもあるフナの紹興酒煮、ベジタリアン蒸し餃子のほか、小籠包、あんまん、毎日限定数の販売バラまんじゅうといった点心も提供しています。 さまざまな中華のエッセンスを取り込んだ創作料理に舌鼓。

さまざまな中華のエッセンスを取り込んだ創作料理に舌鼓。

古シェフが作る浙江料理は、台湾、四川、広東、シンガポールなどの特色を巧みに取り入れ、洗練された創作性を感じさせるもの。例えば、誰もが好む香港風クリスピーチキン《脆皮雞》。生産履歴つきの地鶏を使い、皮はパリパリ、中はジューシーに焼き上げた一皿は秒殺必至の美味しさ。シンガポールの有名料理《獅城麥片蝦》は、オートミールのパリパリの衣をかじるとクリーミーなバターの香りとともにサクサクのエビが現れる一品で、箸が止まらないと好評です。また《青蔥秘醬美國牛》は、旨味のつまった赤身肉のミスジを中華と西洋と広東料理の手法を融合させた葱油で調理。レタスで巻いていただくと後味さっぱり。 浙江料理の定番メニューは必食。好みのカクテルといただいても。

浙江料理の定番メニューは必食。好みのカクテルといただいても。

浙江料理では、青菜入りの炊き込みご飯《砂鍋菜飯》、具だくさんの鶏ガラスープ麺《醃篤鮮麵》。そして白菜たっぷりの鶏鍋《芽白土雞鍋》は、親鶏でとった乳白色のスープに地鶏肉、白菜、金華ハム、干したけのこを入れた煮込みで、滋味深い濃厚な味わいが特徴。

上海料理のイチオシは、カタクチイワシを揚げた《鳳尾子魚》。口に広がる甘みとカリカリの歯応えがやみつきになる美味しさです。紅茶で燻したダッグ《茶燻素鵝》の香り高い味わいも格別です。併せて「柳梢青」は、若い世代の味覚に合わせ、カクテルやスペシャルドリンクを取り揃え、おしゃれに食を楽しむ場を提供しています。

おわりに

ゼネラルマネージャーの郭文章氏によると、「沁園春」は、2023年3月に本格オープンする三井ショッピングパークLaLaport台中に出店予定。その際は「沁園春」と「柳梢青」の定番料理が供されるとのこと。こちらもぜひご期待を。


◆柳梢青
住所:臺中市中區臺灣大道一段137號
電話:+886-4-2223-5301
※6歳以下のお子様の入店とペットの同伴はできません。
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