はじめに
昭和レトロな雰囲気が楽しめる老舗の喫茶店。1杯ずつ丁寧に淹れられるコーヒーを心静かに嗜むひとときは、大人女子にピッタリな寛ぎの時間となるはず。流行りのカフェで過ごす時間とは一味違う贅沢なコーヒータイムを、東京の老舗で味わってみませんか?
文/Five Star Corporation
コーヒー好きを唸らせる昔ながらの純喫茶
「アンセーニュダングル原宿店」のブレンドコーヒー600円
熟成豆を深煎りし丁寧にネルドリップした「ブレンドコーヒー」は、まろやかな口当たりと香ばしい風味を持ちつつ、後味すっきりとした飲み心地。1杯飲めば思わずクセになる味わいに多くのコーヒー好きが虜になっています。このコーヒーが飲めるのは、約40年前にオープンした純喫茶「アンセーニュダングル」。フランス語で“角の看板”を意味する店名の通り、若者で溢れる原宿駅から少し離れた路地の角にひっそりと佇んでいます。店が半地下にあることもあり、店内は間接照明を効かせた落ち着いたトーン。中央のテーブルには常に美しいバラが飾られ、淹れたてのコーヒーとバラの甘い香りを楽しみながら心地よい時間が過ごせますよ。
◆アンセーニュダングル原宿店(あんせーにゅだんぐるはらじゅくてん)
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-61-11
電話番号:03-3405-4482
営業時間:10:00~23:00
定休日:なし
あの偉人たちも愛した名物コーヒーを堪能
「アンヂェラス」の梅ダッチコーヒー720円
山小屋のような風情ある店内や入口のガラスケースに並べられた昔ながらのケーキなど、70年以上前の創業時から変わらぬ雰囲気を残す老舗喫茶「アンヂェラス」。人気の「梅ダッチコーヒー」は、看板商品の水出しコーヒーに梅酒を加え、最後にコーヒーが染み込んだ梅の実を楽しむオリジナルメニュー。もとはお酒好きの初代店主が裏メニューとして考案し、時代小説『鬼平犯科帳』の作家で知られる池波正太郎に勧められて正式メニューに加えたんだとか。それ以来、手塚治虫など名だたる著名人に愛されてきたそうです。せっかく飲むのなら、偉人に思いを馳せつつコーヒーと梅酒のハーモニーに酔いしれてみてはいかがでしょうか?
◆アンヂェラス(あんぢぇらす)
住所:東京都台東区浅草1-17-6
電話番号:03-3841-9761
営業時間:11:00~21:00
定休日:月曜
ノスタルジーな雰囲気漂う大人の隠れ家
「神保町ラドリオ」のウィンナーコーヒー480円
熱々のコーヒーにたっぷりと乗せられた冷たいクリーム、それを同時に口に含んだ時の温度差が楽しい「ウィンナーコーヒー」。これを初めて日本で提供したと言われているのが、昭和24年に創業した「神保町ラドリオ」です。きっかけは熱々のコーヒーが冷めないようクリームで蓋をしたことが始まりだそうで、固めに作られた濃厚なクリームがたっぷりと乗せられています。この店があるのは、かつて多くの文豪が集まった神保町の路地裏。かつて昭和に活躍した作家や詩人などの文豪たちがこのコーヒーを片手にゆるりとした時間を過ごしてきたといいます。今でも店の看板メニューとして多くの人に愛され、はるばる遠方から訪れてるファンもいるほど。
◆神保町ラドリオ(じんぼうちょうらどりお)
住所:東京都千代田区神田神保町1-3
電話番号:03-3295-4788
営業時間:11:30~22:30、土曜・日曜12:00~19:00
定休日:祝日
ヨーロッパ風の空間で優雅なカフェオレタイムを
「トリコロール 本店」のアイス カフェ・オ・レ1,060円
創業80年を越える「トリコロール 本店」は、銀座にいながら喧騒を忘れて優雅なコーヒータイムを楽しめる老舗の喫茶店。フランスの街角を思わせるモダンな回転扉を通り抜ければ、アンティークな調度品で統一されたヨーロピアンな空間が出迎えてくれます。こちらでよく飲まれているのが「アイスカフェ・オ・レ」。テーブル席に運ばれてくると、ネルドリップで丁寧に抽出した濃いコーヒーと新鮮なミルクを目の前で好みの割合に注いでくれるので、ちょっとだけお嬢様になった気分が味わえそう。慌ただしい日常に疲れたなと思ったら、美味しいコーヒーと過ごす贅沢な時間を満喫しに一度訪れてみてください。
◆トリコロール 本店(とりころーる ほんてん)
住所:東京都中央区銀座5-9-17
電話番号:03-3571-1811
営業時間:9:00~20:00(LO)、土曜・日曜・祝日8:00~21:00(LO)
休業日:元日