はじめに
エストニアが有する都市・タリン歴史地区は、「おとぎの国」とも称される美しい街並みが特徴です。
中世の雰囲気を残しているタリン歴史地区は、世界遺産にも登録されているんです。
今回は、そんなタリン歴史地区の魅力や見どころをご紹介します♪
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」とは?
タリンは、北ヨーロッパに位置するエストニア共和国の首都で、フィンランド湾に面しています。
古くからバルト海の交易の拠点として繁栄してきた街です。
タリンの商人たちは、侵入してくる国々と折衝して乗り切ってきたことから、14世紀の石造りの家や道、壁などがほとんどそのまま残されているんです。
中世のテイストと、現代の建造物が入り混じっており、別名「おとぎの国」とも称されています♡
その歴史ある美しい景観は、タリン歴史地区として世界遺産に登録されました。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」の歴史
1050年、タリンの中心部の丘(ムートペア)に、最初の要塞が建設されました。
13世紀に入るとロシアとスカンディナヴィアを結ぶ軍事拠点として注目され、1219年にデンマークの侵攻によって、デーン人による街の建設が行われました。
その後は、1346年にドイツ系ドイツ騎士団、1583年にはスウェーデン、1710年にはロシア帝国の支配者が次々に侵攻するも、後退していきました。
1918年にエストニアは独立。
タリンは首都となりましたが、第二次世界大戦中はナチス・ドイツの支配下に置かれてしまうのです。
そして終戦後は旧ソ連が再侵攻してきて、ソ連領となります。
しかし、ソ連の崩壊とともに独立運動が高まり、1991年に再独立したのです。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」の地名の由来
タリンの都市の名前は幾度となく変化してきました。
1154年の世界地図には「クルワン」と表記されていたんだとか。
また、東スラブの年代記によると「コリヴァン」とも記載されていたようです。
これらは、エストニア神話に出てくる英雄「カレフ」に由来する呼び方です。
13世紀まではエストニアの英雄・カレビポエクの母の名前に因み、「リヴォニア」や「リンダニサ」とも呼ばれていたそう。
その後、1291年にデンマーク人の侵攻によって占領されると、レバルというエストニアの地方の古い呼び名からつけられました。
そして、1918年にエストニアが独立をすると、現在の「タリン」へと改称しました。
ちなみに、“タリン”とはエストニア語で、“デンマーク人の城”という意味なんだそうですよ。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」の見どころ
タリン歴史地区の見どころは、その街並みや建物にあります。
特におすすめなのが、貴族階級の居住区であった「トーンペア地区」です。
現在も貴族の邸宅やお城が残っており、まるで中世に迷い込んだような気持ちにさせるエリアなんです。
トーンペア地区にある、要塞・トーンペア城は、13世紀の建造物です。
その後、時代の流れとともに増改築が繰り返され、現在のような「のっぽのヘルマン塔」となったんだそう♪
ピンク色のかわいらしいお城ですが、内部は国会議事堂などの政府機関が入っているため、見学は不可なんです。とはいえ、外観だけでも見に足を運びたいですね。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」のおすすめグルメ
中世の雰囲気漂うレストランで優雅な食事の時間を楽しみませんか?
Olde Hansa(オルデ・ハンサ)は、ハンザ同盟最盛期のタリンの裕福な商家がコンセプトになっているレストランなんです。
店員さんも中世風の衣装で、サーブも中世風に行ってくれますよ♪
嬉しいのは、日本語のメニューがあること!
日本語の注文でもオーダーが通るので、観光客にとっては助かりますよね。
料理も日本人好みの味付けで食べやすいので、コンセプトや料理ともにおすすめのレストランです。
◆レストランOlde Hansa(オルデ・ハンサ)
住所:Vana Turg 1, Tallinn, 10140 ESTONIA
電話番号:+372-627-9020
営業時間:11:00~24:00
レストランOlde Hansa
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」に訪れる際の注意
エストニア自体には四季がありますが、総じて東京と比べるととても涼しく感じられます。
そのため、冬場の寒さはとても厳しく、積雪もあるので旅行には適しません。
エストニアの冬は10月~3月と、とても長いです。
ちなみに、4~5月、9月も日本人からすると肌寒いので、それなりの防寒が必要となります。
旅行シーズンは、6月~8月の短い期間ですが、気候が一番安定しており、過ごしやすいのでこの時期を狙って旅行計画を立ててみてはいかがでしょうか?
また、治安も世界治安危険度ランキングで163ヵ国中40位と安全な国ですが、自衛の意識を持つことは必要ですので、お忘れなく。
物価はとても安いので、お買い物もおすすめですよ。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」へのアクセス方法
エストニアまでの直行便は日本から出ていません。
そのため、ヘルシンキを経由してエストニアへアクセスすることになります。
日本からヘルシンキまでは、約9.5~10.5時間で、午前中発の1日1便です。
ヘルシンキからは、乗り継ぎとなりますが、乗り継ぎ時間が1時間切る短い便はおすすめできません。少なくとも、1.5時間ある便を選ぶようにしましょう。
エストニア空港からはバスを利用してタリン歴史地区へと向かいます。
旅行の間、バスを利用するならここで「ウルヒカード」と呼ばれる交通カードを購入しておくことをおすすめします。
購入したあとは、到着ロビーの1つ下にある案内に従って、エスカレーターを下り、バスターミナルへと向かいます。
外に出たら、左側に進むとバス停があります。
一番手前のバス停がタリン市内へと向かうバスです。
くれぐれも2番のバス停と間違えないようにしましょう。
乗車するのは2番のバスで、これでタリン市街へと向かいます。
エストニアの世界遺産「タリン歴史地区」と合わせて訪れたいイベント
先ほど、エストニアの冬はとても厳しいとご紹介しましたが、そんな厳しい寒さをものともせず向かう方もいます。
なぜなら、11月~1月まで首都タリン市庁舎の前で「クリスマスマーケット」が開かれるのです。
おとぎの国に出てきそうなタリンの街並みに合うキラキラとしたクリスマスマーケットは、広場の中央にあるクリスマスツリーが印象的です。
かわいい雑貨などが販売されるので、ほのぼのとした気持ちになること間違いありません。
冬場のタリンもそうした意味ではおすすめできるんです♪
寒さに耐えられる、ヨーロッパのクリスマスを体験してみたいということなら、ぜひこの時期を狙ってみてください♡
おわりに
美人が多いというエストニア。
もちろん、美しい女性だけでなく、美しい街並みも魅力の1つです。
ぜひ、中世のヨーロッパの雰囲気を味わいに、エストニアのタリン歴史地区へ訪れてみませんか?♡