はじめに
十和田湖から流れる約14㎞の渓流・奥入瀬渓流。そのほとりに立つ星野リゾート・奥入瀬渓流ホテルでは、四季を通してしてさまざまなアクティビティが体験できます。旅色プラス編集部が、奥入瀬の冬の自然を体験しに行ってきました。前編では、寒さで凍った滝「氷瀑」を見に行きます!
部屋からは奥入瀬渓流が!
東京駅から新幹線で約3時間、七戸十和田駅から車で一時間弱。奥入瀬渓流ホテルに到着しました。八戸駅や新青森駅、青森空港から無料送迎バスが出ているので、そちらを使うのがおすすめです。
冬の奥入瀬渓流ホテルの入り口はこんな感じ。さっきまで吹雪いていたのに気が付いたら止んている、また少ししたら吹雪き出す……、の繰り返しで、山の天気は変わりやすいというのは本当なんだと実感させられました。
さっそくチェックインして部屋へ。窓の外はすぐそこが奥入瀬渓流です。景色を眺めながら寛げるように、大きなソファは窓を向いています。冬は雪で渓流は見えにくいのですが、一面の雪景色を見ることができるのも奥入瀬渓流ホテルならでは。
また、客室の中には、半露天風呂付きのお部屋もあります。奥入瀬渓流を眺めながらお風呂でのんびり過ごす、そんな贅沢な時間を過ごしたい人におすすめです。
暖炉のあるロビーでまったり
部屋に荷物を置いた後は、ロビーへ。外は吹雪ですが、ホテルの中はロビー中央に大きな暖炉があり、とても暖か。パチパチという音と薪の香りが心地よく、たくさんの人が寛いでいます。編集部員も、暖炉の暖かさに魅了され、まったりとした時間を過ごしました。
この暖炉、岡本太郎さんの遺作で、「河神(かしん)」という作品名です。奥入瀬渓流の流れが妖精になっていく様子を表しているのだとか。たくさんの妖精たちが楽しそうに遊んでいますが、実は中にひとつだけ、女性の姿をした妖精がいます。この妖精は岡本太郎さんの奥さんをモデルにしたものだそう。訪れた際はぜひ探してみてくださいね。
日替わりで講師が登場する「森の学校」
またロビーは、毎日20時から30分間行われる「森の学校」の会場にもなります。地元のネイチャーガイドや写真家が、日替わりで奥入瀬渓流や自然の魅力を教えてくれます。この日の担当はネイチャーガイドの折原さん。テーマは「人は冬眠できるのか」。冬眠とは、というところから講義が始まったのですが、熊とリスでは冬眠の種類が違うなど、初めて知る興味深いことばかりでした。折原さんは「本当の学校と違って、寝ていても怒られることはありませんよ」と会場を和ませていましたが、おもしろい話ばかりで、寝ている暇なんてありませんでした!
氷瀑ライトアップツアー
「森の学校」の講義で自然についた学んだあとは、いよいよメインイベントの「氷瀑ライトアップツアー」です。夜の奥入瀬渓流へ繰り出すこのライトアップツアーは、星野リゾートと十和田市、パナソニックが共同で行っているもの。ライトアップ用のLEDを積んだ車と一緒に移動し、ツアーの時間だけ、氷瀑を照らしてくれるのです。
気温はなんと‐7℃。ライトアップポイントまではバスで向かうので、外に出ている時間はあまり長くありませんが、吹雪いていることもあり、顔が痛くなるほど寒い! ほんの数分外に出ただけでも頭に雪が積もっています。
ですが、がたがた震えながらでも見る価値はありました!
一か所目は大迫力の「馬門岩(まかどいわ)」。
二か所目は、「千筋の滝」。もともとの滝は見逃してしまいそうなほど小さく、だからこそ氷瀑になりやすいそう。夏と冬で全く違う顔を見られるのも、奥入瀬渓流のいいところですね。
三か所目は、奥入瀬渓流の代表的なビューポイント「三乱(さみだれ)の流れ」。
ライトアップは、各ポイントごとに違った演出がされていました。例えば、三乱の流れは「牡丹雪」がテーマ。やわらかい色の光が、しんしんと降る牡丹雪を連想させてくれます。さまざまな色のライトで照らされる氷瀑は、美しいのひと言でした。
お風呂でも氷瀑!
戻ってきた後は、すっかり冷えた身体を温めるためにお風呂へ。大浴場の露天風呂では、冬限定で、氷瀑を見ることができます。暖かい温泉の中から氷瀑を鑑賞できるなんて、とっても贅沢! ただ、温泉と言っても外は外。身体は芯から温まるのですが、頭から上は、洗った後の濡れた髪の毛が凍りついてしまうほどなので、露天風呂に浸かった後は内風呂に浸かることをおすすめします。
◆森の学校
時間:20:00~20:30
会場:西館2F ロビー
料金:無料
◆氷瀑ライトアップツアー
期間:2019年1月5日(土)〜3月17日(日)
時間:①18:00~19:00
②19:30~20:30
③20:40~21:40
定員:各時間20名(最少催行人数1名)
料金:大人 1,080円
小学生 540円
未就学児 無料
※未就学児が1シートを使用する場合は有料(540円)
1日目の体験はこれで終了です。後編では、さらに冬の自然を満喫する「スノーシュー」と「奥入瀬渓流ネイチャーツアー」の様子をご紹介します。