通販大手のベルーナは北海道の定山渓温泉で最大規模の宿泊施設「定山渓ビューホテル」をカラカミホテルアンドリゾートから取得した。取得日は 2021 年 5 月 31 日予定。取得金額は非公表。
は札幌市中心部からバスで約1時間の定山渓温泉にある「定山渓ビューホテル」は 1985 年開業。地上 16 階、地下 3 階建てで全 647 室の客室を有するホテル。レストランや露天風呂、プール、大小様々な会議室や宴会場を完備しビジネスからレジャーまで幅広いニーズに対応できる。
コロナ前は中国人観光客に人気のホテルであったが、感染拡大を受けて利用客が急減したため 2 月から休館中となっていた。ベルーナは一部リニューアルも検討し、9 月頃までの営業再開を目指すとしている。
通販大手のベルーナは近年ホテル事業に注力。2021 年 3 月期末時点で国内 4 ホテル、海外 3 ホテルを運営しており、ホテル事業で売上高約 40 億円を計上。コロナ禍の影響により営業利益は約 14 億円の赤字だった。
2022 年 3 月期は大阪 2 ホテル、北海道 3 ホテル(うち 1 つが定山渓ビューホテル)の 5 ホテルの新規開業を予定。国内ツーリズムの回復とインバウンドの復調を見込んでホテル事業は売上高 85 億円まで大幅な増収を予想している。
ベルーナは 2021 年 4 月 21 日に北海道で「札幌グランベルホテル」(218 室)をオープン。更に 7 月には「すすきのグランベルホテル」(300 室)がオープン予定で、今回取得した「定山渓ビューホテル」は 9 月頃までにオープンを予定する。
日本では新型コロナウイルスの収束をまだ見通せる状況にはないが、ベルーナは国内とインバウンドの復活を見込みホテルへの新規投資に力を入れる。経営体力がありホテル事業に可能性を見出す企業によるホテル買収は今後も続くことになりそうだ。