東京商工リサーチによると、5月30日、日本エアービジョンが東京地裁より破産開始決定を受けた。破産管財人には一番町綜合法律事務所の神崎浩昭弁護士が選任された。
パキスタン航空のヨーロッパ路線の販売を目的に設立し、その後、ノースウエスト航空、フィリピン航空、エチオピア航空のホールセールを扱っていた。「ラビットツアー」として企画旅行を主催するなど、東南アジアと中近東方面に強みを持ち、1990年10月期には売上高約38億9,200万円だった。近年は市況の低迷から事業を縮小し、航空券の手配を中心としており、2010年10月期の売上高は約8億円と減少しており、採算が悪化。さらに中東やヨーロッパでのテロが追い打ちをかけた。手配済みの旅行案件に目処が立ち、破産手続きを行った。
負債額は現在調査中であるものの、一般旅行者に被害は及んでいない。