シンガポール政府は、国際航空運送協会(IATA)が開発を進める、「IATAトラベルパス」を、新型コロナウイルスのPCR検査の結果として認めることを決めた。
5月1日以降、シンガポールへ旅行する場合、「IATAトラベルパス」を使用し、搭乗手続きや入国審査で、搭乗前のPCR検査結果を提示することができるようになる。
シンガポール航空は3月、シンガポール発ロンドン行きの乗客を対象として、「IATAトラベルパス」の試験導入を実施していた。「IATAトラベルパス」のアプリには、乗客のプロフィールとパスポート情報から構成されるデジタルIDや、シンガポール国内7施設で実施した新型コロナウイルス検査の結果の格納のほか、旅行制限や入国条件などの確認もできる。すでに20社以上の航空会社が、「IATAトラベルパス」の試験運用を行うことを発表している。
IATAとシンガポール民間航空庁は、入国審査官がQRコードのスキャンすることによる確認を可能にすることや、「IATAトラベルパス」から航空会社や入国管理局のシステムに健康証明書をバックエンドで送信し、搭乗・到着前の手続きを行うこと、デジタル予防接種証明書をIATAトラベルパスに含めることといった機能強化にも取り組んでいる。