ANAホールディングスと宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、人工衛星と旅客機による大気成分等の観測に関する共同研究を開始する。
JAXAは2009年から、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)によって地球全体の温室効果ガスの増加を捉えており、両者は「いぶき」の観測技術を応用したJAXAの観測機器を、全日本空輸(ANA)の旅客機内に持ち込み、主要都市の二酸化炭素や二酸化窒素などの大気成分等の詳細な濃度分布を観測する。
人工衛星と旅客機で観測したデータを組み合わせることにより、人工衛星だけでは把握が困難であった都市域における人間活動に伴う温室効果ガスの排出量を、交通・産業などの発生源別に評価できるという。まずは、東京/羽田〜福岡線で観測実験を開始する。
将来的には、人為起源の二酸化炭素排出量の7~8割を占めると考えられている都市域での温室効果ガス排出量削減策の検討や削減効果の評価に役立つデータを提供し、世界各国に温室効果ガス排出量削減のための対策を義務付けたパリ協定への貢献を目指すとしている。
⇒詳細はこちら