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エミレーツグループ、32年連続で利益計上 20年3月期決算


エミレーツ航空(ボーイング787-9型機)

エミレーツグループは、2020年3月期の業績を発表した。32年間連続で利益を計上した。



グループ全体の売上高は1,040億ディルハム(3兆30億円)で、利益は17億ディルハム(496億円)だった。昨年比では、売上高は5%、利益は28%減少した。2月までの好調な業績や燃油費の減少が追い風となった一方、ドバイ国際空港の滑走路閉鎖や新型コロナウイルスの感染拡大、米ドル高、燃料ヘッジの損失といった下方圧力も加わった。Accelyaの株式売却による2億1,600万ディルハムの売却益も業績に寄与した。



新機材の導入や企業買収、最新技術の活用などに117億ディルハム相当を投資した。2019年11月には、エアバスA350型機50機と、ボーイング787型機30機を発注することを発表している。2023年にも納入を予定しており、導入によって業界平均を大幅に下回る 機齢を維持する見通し。



今期に受領したのは、エアバスA380型機6機、ボーイング777-300ER型機4機、ボーイング777-300型機1機、ボーイング777Fを1機。6機を段階的に退役させたことから、3月末時点の機材数は270機となる。平均機齢は6年から8年。ポルトやメキシコシティ、バンコク経由プノンペン線の3路線を新たに開設し、スパイスジェットとのコードシェア、ブエリング航空やペガサス航空、インテルジェットとのインターライン契約も締結した。



シェイク・アハメッド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム会長は、旅行需要が正常な状態に戻るまで、少なくとも1年半程度かかることを想定しているとしており、「事業再開に向けた計画を立てながら、積極的なコスト管理策など事業を守るために必要な措置を継続的に講じる」とした。預金残高は前年比15%増の256億ディルハムで、財務体質は強固であると強調した。今年度の配当についての明言は避けた。



グループは、エミレーツ航空のほか、ケータリング事業を展開するdnata、Alpha LSGを含めた120社以上から構成されており、総従業員数は105,730人に及ぶ。



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