ルフトハンザ・ドイツ航空は、ドイツ政府との資金の調達の交渉が決裂した場合、破産手続きも辞さない考えであることがわかった。ファイナンシャル・タイムズが伝えた。
ロイター通信は4月28日、ルフトハンザ・ドイツ航空とドイツ政府の交渉がまとまり、政府が約90億ユーロ相当の支援を行うことで合意したと伝えていた。株式の取得と、監査役会での1人から2人の指名が条件となるという。
すでにルフトハンザグループは、ベルギー、オーストリア、スイス政府に対しても、緊急融資を求めている。4月23日に発表した第1四半期決算の速報値では、調整後のEBIT(利払い・税引き前利益)は12億ユーロの赤字だった。手元資金は約44億ユーロで、3月中旬以降に約9億ユーロを調達したものの、買掛金や航空券の払い戻しによる数十億ユーロの負債などを考慮すると、今後数週間で大幅に手元資金が枯渇するとしていた。
エールフランスKLMグループはフランス政府と金融機関から70億ユーロを調達したほか、ブリティッシュ・エアウェイズも最大12,000人の削減を計画していることを明らかにしている。