南アフリカ航空が、全社員にあたる4,700人を解雇する見通しであることがわかった。ブルームバーグ通信が伝えた。
南アフリカ航空は2011年以来、利益を計上できておらず、国の救済措置に頼っていた。資産を売却し、退職金などに充てる現金を調達する方針で、高額なロンドン・ヒースロー空港の発着枠2つも売却される。
2019年11月には2つの労働組合による大規模なストライキが行われ、12月には政府が会社更生法下での財政支援を行うと発表していた。
今年2月6日には、経営再建の一環として、ヨハネスブルグ〜ケープタウン線を除く全ての国内線のほか、アフリカ域内路線や、広州、香港、ルアンダ、ミュンヘン線などの運航を、2月29日をもって終了すると発表していた。国内線は傘下の格安航空会社(LCC)のマンゴー航空が引き継ぐとしていた。
現在は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、国際線やアフリカ域内路線の運航を停止している。