国際航空運送協会(IATA)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各国の航空規制関連当局に対し、空港のスロットに関する規則の適用を停止するよう要求している。
スロットの割り当てが航空会社ごとに定まっている空港は全世界に200以上存在し、これらの空港を出発する便の利用者は全旅客の約43%を占めている。通常の状況下では、航空会社は割り当てられたスロットの最低80%以上を運用する必要があるが、例外的な状況では各国の航空規制関連当局によってこの要件を緩和することができる。
IATAは、現在の新型コロナウイルスの流行は公衆衛生上の緊急事態であり、10月までの夏期(北半球)シーズンにおいてスロットに関する上記ルールを適用するのは不適切だとしている。ルール適用を停止するメリットとして同協会は、各航空会社は市場の状況に対し適切なキャパシティレベルで対応できる点、ルール順守のためだけの不要なフライトを行わずに済む点などを挙げている。
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