オンラインくじなどを提供する中国企業の役員らが、無届けで多額の現金を国内に持ち込んだ外為法違反事件で、12月19日に事務所の家宅捜索を受けた秋元司衆院議員とともに、白須賀貴樹衆院議員が、2017年12月末に問題となった中国企業を訪問していたことがわかった。
白須賀氏は、千葉13区から選出された自民党所属の衆議院議員で3期目。超党派の国際観光産業振興議員連盟(IR議連)に所属し、国内への統合型リゾート(IR)設置に賛成の立場だった。朝日新聞などによると、1月には公設秘書が接触事故後に立ち去り、道路交通法違反で検挙されたほか、9月には公設秘書と私設秘書が県議選に立候補していた候補のポスターを剥がし、公職選挙法違反で送検されている。
秋元氏と白須賀氏は、問題が浮上した中国企業の中国・深センの本社を、日本法人の役員らとともに訪問していた。同社のCEOなどとともにおさまっている写真もある。中国企業はウェブ上でオンラインくじを販売しており、6,000万人の会員の年齢、性別、年収、消費行動などの解析を得意としていることから、これらを技術を視察した模様だ。白須賀氏は自身のFacebook上に視察したことを書き込んでいる。
なお、秋元氏は後援会の政治資金収支報告書の中で、訪中の経費とみられる旅費、合わせて256万円を香港企業に支払っていた。白須賀氏が代表を務める選挙支部の政治資金収支報告書への当該旅費の記載は、本誌が調査した結果見当たらなかった。