中部国際空港は、8月31日に国際線の保安検査場に導入を完了した、最新の保安検査機器を報道陣にお披露目した。
新たに導入したのは、手荷物検査時に同時に4人が荷物の取り出しができることで待ち時間の短縮につなげることができる「スマートレーン」と、高性能のX線検査装置。
「スマートレーン」には、CT(Computed Tomography)の検査機器を1台、AD(Automatic explosive Detection)の検査機器を3台設置した。いずれもSmiths Detection製で、CTは全方向、ADは2方向からX線を照射できる。レーンの長さは設置場所により異なり、CTのレーンは19メートル、ADのレーンは16メートルから17メートルとなる。これまでの検査装置より全長が長いことから、保安検査場の面積を約1.8倍となる790平方メートルに拡張。レーン数は8レーンから6レーンに減ったものの、効率化により処理能力は8レーン時と同等を維持できるという。
いずれのレーンも、4人が同時に検査の準備ができる。利用者はレーン下からトレーを取り出し、かばんやポケット内の小物などをトレー上にのせる。用意ができたトレーを検査台に流すと、自動で検査が行われる。検査機器を通過し、問題がなかったトレーは利用者自身が受け取ることができる。追加検査が必要なトレーは自動で排除され、各レーン1ヶ所もしくは2ヶ所を設置した開披場所で係員による検査を行う。検査後のトレーは返却台に戻すことで、自動でトレーが検査の準備場所に戻るようになっている。
9月20日に開業する第2ターミナルにも同じ機械を設置する。国際線に2レーン、国内線に1レーン、国際線と国内線の共用で1レーンの4レーンを設置する。
中部国際空港を出発する国際線利用者を対象に、旅客保安サービス料を新たに設定し、6月1日以降発券分かつ9月1日搭乗分より徴収を開始した。1人340円で、10月1日以降は消費税率の変更に伴い、350円に変更する。