スクートは、エバー航空やエアアジアの営業部門において豊富な経験を持つ比留間盛夫氏が5月9日付けで日本支社長に就任したと発表した。これに伴い同社は6月17日、都内でメディア向けの事業説明会を行なった。
比留間支社長は現在の日本市場について、「スクートブランドの認知度は改善の余地がある」と分析。23.4%という日本人のパスポート保有率(2018年 外務省統計)に触れ、「単純計算で残りの約75%は掘り下げられる可能性がある」との見方を示した。ジョイントプロモーション等を通じて渡航需要の底上げに取り組みたいと話し、「それができるプロダクトを持っていると自負している」と胸を張った。
スクートはローコストキャリア(LCC)として唯一、日本路線にボーイング787型機を投入している。スタンダート(エコノミークラス)のシートピッチは31インチ確保しており、「他のフルサービスキャリアの中長距離用ワイドボディ機とほぼ変わらない」(比留間支社長)。LCCと聞くと、「狭い」「苦しい」というイメージがつきまとう。比留間支社長は、「そうした誤解を是正するのが我々の課題の一つ」と述べた。
「LCCの存在意義はこれまでなかったマーケットを作ること。ただ安いものを出して既存の客を取り合うことではない」と話す比留間支社長。日本航空(JAL)100%子会社のLCC「ZIPAIR」が東京/成田〜バンコク線の就航を控えるなど市場が熾烈を極める中、その手腕発揮が期待される。
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