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【毎日更新・輸入車ベスト3(工藤貴宏編)】第1位:ロールス・ロイス ファントム/第2位:テスラ・モデルS/第3位: BMW M4 GTS


これまでの人生において、所有したり試乗したりした輸入車のなかからベスト3を業界人に選んでいただく本企画。「何を基準に最高を決めればいいんだ!?」とテーマに対して苦言を呈する工藤貴宏さんが結局第1位に選んだのは、ロールス・ロイス ファントム。移動のストレスを乗員にまったく感じさせない後席の居心地の良さには衝撃を受けたという。




TEXT●工藤貴宏(KUDO Takahiro)

「人生最高の輸入車を3台選べ」なんて、なんとあいまいなテーマなのだろうか。"最高”が指すのは乗り心地なのか、走りなのか、もっと細かく言えば静粛性とかフラットライド感が最高なのか、それともウインカーレバーのタッチとかドアの開き方とか、もしくは価格とか全高のことなのか? もうちょっと具体的に指示が欲しいと編集者には(今回も)苦言を呈したい気持ちをグッと抑えて、粛々と最高のクルマを振り返ってみよう。我ながら大人になったものだ。

第3位:BMW M4 GTS(2016年-)

そんなわけで何を持って「最高」とするかはが難しいけれど、“最高の衝撃を味わえた”としてトップ3選んでいこう。まずは3位、「BMW M4 GTS」だ。




M4はBMWの超高性能スポーツモデルの1台だけど、GTSはその中でも究極となる特別な仕様だ。エクステリアは「ずいぶんと派手なM4だね」程度。その一方、インテリアは前席フルバケットシート装着に後席を取っ払ってロールバーをセット。まるでレーシングカーみたいだが、これが標準状態であり、それをディーラーで正規モデルとして売っちゃうんだから凄い。車高もベタベタに低くて、ナンバーが取得できるのが不思議なくらい。いわば公道を走れるレーシングカーで、いまでもBMWの市販車としてはニュル最速タイム(7分27秒88)を保持しているらしい。




でそんなM4 GTSは、乗り味が最高!というか衝撃的過ぎた。サスペンションはガッチガチで快適なんて文字は見当たらないし、エンジンは回転フィールがシャープなうえに、シフトチェンジも剃刀のようにキレッキレ。試しにトンネルの中でシフトダウン加速なんかしてみたら、急激な加速Gが襲ってくるとともに自慢のチタンエキゾーストが奏でる爆音はまるでクルマの周囲に同時に複数の落雷が落ちたかと勘違いするほどの迫力。なんだこの衝撃体験は。




ちょっとした段差でも車体が路面に接触しないよう日常レベルの運転に気を遣うし、フルバケットシートのおかげで乗降性が劇的に悪いから毎日の移動に使うのは嫌だけど、刺激は最高。細かいことは忘れ、ごくたまに運転を楽しむクルマとしての魅力は最上級かも。「愛人みたいな関係」とか言わないで。

第2位:テスラ・モデルS

「せっかくだから乗ってみませんか」と、イベントの手伝いをしている時にテスラの人に声を掛けてもらってクローズドコースで試乗したのがテスラ初体験。控えめに言って「ぶったまげました」。この世のクルマとは思えない加速の衝撃に。




クローズドコースだったので、とりあえず停止状態からアクセル全開! するとあまりの衝撃に息をし忘れるほどの加速Gに襲われ、その激しさと言ったら脳震とうを覚悟したほど。前後のモーター出力を単純に対すと802psで、停止から0-100km/hに到達するまでの加速はわずか3.0秒と世界最速クラス。




しかも異次元の体験だったのが加速Gの立ち上がり。出だしからトルクを出すモーターの特性ゆえに、加速が伸びていくガソリン車と違って動き出す瞬間にガツン!と一気に加速Gが立ち上がるからキツいのなんのって。後ろから蹴っ飛ばされるという感覚ってこうなんですね。もしかして戦闘機が空母からの離陸する際にカタパルトで押し出される時はこういう感じなのだろうか。




そんなわけで、テスラで停止からのアクセル全開は、人生最高の刺激でした。今思い出しても、首が痛くなりそう。

第1位:ロールスロイス・ファントム(2003年-/7代目)

写真は現行型ロールスロイス・ファントム

ロールスロイス「ファントム」の後席も異次元体験だった。後席の「空間感」はそれまで味わったことのない不思議な居心地で、たとえば「居心地のいいクルマは開放的」なんてよく言うけれど、ファントムの後席はむしろ逆で外の世界と遮断された感覚。その“隔離感”が衝撃的だった。よく考えたら家の中に近いかも。クルマが大きくて室内が広いからこそ成り立つ空間作りなのだろう。




乗り心地も、独特だ。たとえばドライバーが急加速した時には速度は高まっても後席乗員にはそれを微塵も感じない感覚が凄い。旋回や路面の凹凸の吸収もしかりで、まさに魔法の絨毯だ。よく考えてみるとこのクルマや乗車感覚が最高と表現すべきかどうかはよくわからないけど、衝撃的な体験だったことは疑いようがない。それまでの常識の外すぎたからだ。




それにしても、どうやったらこんなクルマが作れるのだろうか。

写真は現行型ロールスロイス・ファントム

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