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【毎日更新】気持ち良いエンジンの3台を選ぶ(松田秀士編):ルノー・トゥインゴ/日産ノート e-POWER/BMW 320d


前輪駆動へと改められたことで、クルマ好きからは賛否両論の対象となったBMW 1シリーズだが、松田秀士さんは高評価を与える。その要因の一つが、M135iに搭載される2.0L直4ターボの出来の良さ。人間の五感すべてに訴えかけてくる、エモーショナルなエンジンなのだ。




TEXT●松田秀士(MATSUDA Hideshi)

1台目:BMW M135i xDrive【エンジン:B48A20E】

BMW M135i xDrive

306ps! 今となってはそれほど驚くほどのパワーではないのかもしれないが、実際にアクセルを踏み込んで走らせてみるとレスポンスも力の盛り上がりもエキセントリックで、これぞガソリンターボという継ぎ足すように盛り上がる加速感だ。さらに爆発音(そうエクゾーストノイズ)。EVにはありえないねこのサウンドは。五感で味わう。五感とは視覚、聴覚、触角、味覚、臭覚のこと。内燃機関エンジンはこの五感を全て備えている。




その中でもこのM135iに搭載される2.0Lターボの直4エンジンは素晴らしい。8速ATとのマッチングがさらに良くできていて、シフトラグが最小限に抑えられエンジンランのコントロールが饒舌なのでアップシフト時の回転落ちが素早く、クラッチミートの瞬間からオーバーランもアンダーロスもなく素直にデフォルトにフィットして加速のみのために立ち上がる。切れ目のない加速感。450Nmという太いトルクがピークを感じさせないフラットな太さで高回転域まで維持する。




1シリーズがFF化されてどうかな?と疑心暗議だったけれど、関係ないね。吹っ切れた。

B48A20E(M135i xDrive):直列4気筒ターボ・総排気量1998cc・最高出力 306ps(225kW)/5000-6250rpm・最大トルク450Nm/1750-4500rpm

2台目:マツダ 2(1.5Lガソリン)【エンジン:P5-VPS|SKYACTIV-G 1.5】

マツダ 2

M135iとは対照的。現在ではローパワーと言って良いレベルの110ps/6000rpm。トルクは141Nm/4000rpmの直噴自然吸気エンジンだ。




ボクが好きなのはこのエンジンの爆発感。私は内燃機関です!ってはっきり主張している。このエンジン作った人は、生き物のようでしょ!って言わせたいのだと。ちょっとペットのような、常に飼い主であるドライバーの方を見ているように感じるのだ。それはちょっとアクセルを多めに踏み込むと6速ATが即座にダウンシフトして欲しい加速力を与えてくれる。アクセル開度はドライバーの要求トルク。たった141Nmでも6速ATのギヤチョイスがストライクで、狙った加速をどうぞ!なのだ。スポーツドライブモードをONにすると目一杯エンジン回転を使い切るコントロール。




ちょっとエンジン音がガサツだけど耳障りなメカノイズは感じられない。6速MTもいいけど6速ATがエンジンを手懐けている。

P5-VPS(マツダ 2):直列4気筒・総排気量1496cc・最高出力 110ps(81kW)/6000rpm・最大トルク141Nm/4000rpm

3台目:トヨタ・カムリ【エンジン:A25A-FXS】

トヨタ・カムリ

2.5Lの自然吸気で高圧縮比・ロングストロークエンジン+THSII(ハイブリッド)。直噴とポート噴射のD-4Sを採用。エンジンだけのスペックでは178ps/221Nm。




この2.5Lエンジンはこれまでのプリウスに代表されるコンパクト系トヨタ製ハイブリッドシステムの加速感を凌駕した。とにかくスッキリした加速。アクセルを踏み込んだ分だけしっかりと背中を押してくれる。ダラダラしてないよ。そうなんだよ、アトキンソンだとか燃費にこだわらないで排気量上げて作り込めばTHSIIだってこんなに気持ちの良い加速が楽しめるんだ!と言って給油したら、「えっ!」燃費超いいじゃん! トヨタ恐るべし。

A25A-FXS(カムリ):直列4気筒・総排気量2487cc・最高出力 178ps(131kW)/5700rpm・最大トルク221Nm/3600-5200rpm

【近況報告】


5~6月の自粛期間にボッシュのCDRアナリスト研修を受講して資格を取得しました。ACM(エアバックコントロールモジュール)内のEDR(イベントデータレコーダー)に記録された事故情報を抽出し事故レポートを作成することができる資格です。新たにこの仕事を行うことで交通に関する様々な事象に触れることができると興味を持っています。



【プロフィール】


INDY500など海外レース経験が豊富。スポーツカーからSUVまで幅広い知識を元にわかりやすく執筆。日本カーオブザイヤー/ワールドカーオブザイヤー選考委員。

『気持ち良いエンジンならこの3台』は毎日更新です!




内燃機関は死なず! 世の中の流れは電動化だが、エンジンも絶えず進化を続けており、気持ちの良いエンジンを搭載したクルマを運転した時の快感は、なんとも言えないものだ。そこで本企画では「気持ち良いエンジンならこの3台」と題して、自動車評論家・業界関係者の方々に現行モデルの中から3台を、毎日選んでいただく。明日の更新もお楽しみに。(モーターファン.jp編集部より)
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