JR東日本のEV-E301系(ACCUM)が鉄道友の会「ローレル賞」を受賞し、9月26日烏山線の烏山駅で受賞式典が開催された。
ローレル賞は、ブルーリボン賞選考委員会によって選出され、前年に新しく製造された鉄道車両の中から製作意図、技術、デザインなどが優れた特徴ある車両が選定される。
ローレル賞を受賞したEV-E301系(ACCUM)は、非電化区間の新たな環境負荷の低減方策として「蓄電池駆動電車システム」の開発を進め、「NE Trainスマート電池くん」を使用した走行試験等により、性能評価や技術的検証を重ね、実用性の確認を終了したことから新型車両の先行車2両1編成が導入された。
蓄電池駆動電車システムは車両に大容量の蓄電池を搭載して非電化区間の走行を可能にするもので、気動車のエンジンから発生する排気ガスの解消や、二酸化炭素・騒音の低減を実現する。この電車は、電化区間では通常の電車と同様に架線からの電力により走行すると同時に蓄電池を充電し、非電化区間では蓄電池の電力で走行し、烏山駅に設置する専用の充電設備において走行に必要な充電を行う。また、室内照明については、すべてLED 化し消費電力の低減を図る。
須田寛鉄道友の会会長から阪本未来子JR東日本執行役員大宮支社長へ表彰状が授与された。
久保敏鉄道友の会副会長から松山剛JR東日本小山車両センター所長へ記念盾が授与された。
須田寛鉄道友の会会長、大谷範雄那須烏山市長、宮下直人総合車両製作所代表取締役社長、阪本未来子JR東日本執行役員大宮支社長、照井英之JR東日本運輸車両部次長、小宮正夫JR東日本宇都宮駅長の6名によってテープカットが行われた。
久保敏鉄道友の会副会長、田中一雄GKインダストリアルデザイン代表取締役社長、菊地隆寛JR東日本運輸車両部次長、寺田竜也JR東日本大宮支社運輸部長の4名によってくす玉を開花し、田中伸二JR東日本宝積寺駅長、大谷範雄那須烏山市長の出発合図で烏山駅を出発した。
なお、2015年の「ブルーリボン賞」は、JR東日本のE7系・JR西日本のW7系、「ローレル賞」は、JR東日本のEV-E301系と箱根登山鉄道の3000形が受賞した。