街乗りを重視した方が、安全に楽しく乗れる。
できる限り純正を生かして足りないものを上手に補う
齋藤オートサービス
軽自動車という枠の中でどこまで攻められるか
長い歴史を持つ四駆専門ショップ、齋藤オートサービス(以下SAS)。
今まではジープやランクルなど大排気量の四駆に力を入れていたが、現在は人気のジムニーをメインにカスタマイズやオリジナルパーツの開発を行っている。
今回紹介するのはデモカーの64ジムニー。
外装はタイヤの突出を防ぐ小振りなオーバーフェンダーこそ付いているが、ノーマルのスタイリングを生かしているのがこだわり。
グリルガードなどの大きなパーツを付けてゴテゴテさせると軽自動車の枠を越えてしまい、合法チューンではなくなってしまうから。
イジるからには合法かつ安全に乗ってもらいたいという、代表・齋藤さんの思いが込められている。
足まわりもキッチリと手を加えて2インチリフトアップしているが、ここも楽しくかつ快適に乗るためのこだわりが詰まっている。
悪路をガンガン走れるスペックを持ち合わせているが、どちらかと言えば高速道路や一般道路を快適に走れる味付けとなっている。
割合としては街乗り7:悪路3だ。
「例えば林道やダートコースを走りたい時、高速・一般道路を2〜3時間走って現地まで行く。
そして現地で遊んだら、また2〜3時間かけて帰る。
長い時間を費やして往復して、一体どれだけの時間遊べるのかと。
自走で移動するなら、高速などを快適に走れた方が理に叶っていると思うんです。
遊び重視でセッティングしたら足が良く伸びすぎて、直進安定性が悪くなる。
そういう足で街中を走るのは、安全性を含めてもちょっとキツいですよね」。
メインは街乗りだけど、林道などでも頑張って走れる。
ブレーキLSDトラクションコントロールなど純正で良い装備があるから、追加パーツも最小限に留めるのもSASのモットー。
前後のバンパーは純正を生かすなど、外装はベース車が持つ良さをキープ。
フロントグリルは純正オプションに交換して、ドアミラーをボディ同色にするなど、細かいところで他と違いを出す。
透明感あふれるブルーの調整式ラテラルロッドが効果的。
リフトアップしたらクロスメンバーが干渉するため、オリジナルの2インチダウンメンバーを製作。
気になる人は問い合わせてみよう。
明るいイエローのショックアブソーバーは、人気のモンローサムライ。
リアも調整式ラテラルロッドを装着。
ブラケットで角度を水平に近付ける。
マフラーはステンレスの輝きが効いている。
アームはSASオリジナルの強化タイプに変更している。
フロントのリーディングアームでキャスター角を適正な角度に補正し、安定性を向上。
リアのトレーディングアームも強化タイプとなる。
カラーはショックアブソーバーと同じくイエローでコーディネイト。
見た目が華やかに。
大きなオーバーフェンダーを付けてしまうと、車幅が軽カーの枠を越えてしまう。
だから9㎜の小振りなフェンダーを装着。
軽快な雰囲気を感じるホイールは、レイズのAラップJ。
鍛造で強度があり、さらに軽量。
タイヤはマキシスビッグホーン。
ステンレス製のスポーツマフラーもSASオリジナルアイテム。
低・中速域のレスポンスがアップする。
サウンドも大きくなく、街乗りが快適。
オリジナルのスプリングで2インチアップを実現。
オンロードを快適に走れて、さらに山でも十分に遊べるセッティング。
ロングドライブも楽しい。
良いクルマだから大事に乗って欲しい
新型ジムニーは人気のクルマ。
納車されたら大事に乗ってもらいたいのでハードな改造は抑えました。
純正の良いところは生かして、足りないものを補ってあげる。
足まわりは純正では物足りないから2インチアップして、必要なパーツがでてきたら加工して作ります。
また今は安全性が問われる時代なので、走る・曲がる・止まるを特に重要視しています。
もちろん積載車で運ぶ競技仕様も作れますが、それを街乗りで使うのは断固反対ですね。
齋藤オートサービス 代表齋藤幸一さん
SHOP information
齋藤オートサービス
ピットスペースは大型車も余裕で入庫できるほど広々としており、タイヤチェンジャーやリフトなどの設備も非常に充実している。
ストリート仕様から本格派のオフロード仕様まで、長年の経験を生かしてカタチにしてくれるプロショップ。
店内はオシャレなカントリー風のイメージで、ゆったりくつろぐことができる。
またオリジナルパーツも数多くディスプレイ。
●住所:千葉県四街道市栗山1074
●営業時間:10:00〜19:00
●定休日:水曜・イベント開催日
http://www.4wd-factory.com
ハイパーレブ vol.235 スズキ・ジムニー No.5 2019年5月31日発売号より
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