ハードなワンオフではなくキット化して敷居を低く
ZEAL 8インチリフトアップキット
●価格:35万円(税別)
●適合:64エブリイ(2WD車)
軽バンのリフトアップと言えば、お手軽なスプリングを交換して上げる手法や、スペーサーやブロックを駆使したメンバーダウン方式が主流。しかしプロスタッフの64エブリイはそうではなく、JB23ジムニーの足まわりを流用して何と8インチのリフトアップに成功した。しかも、ちょっと敷居が高いワンオフメニューではない。ジムニーの足まわりを取り付けるボルトオン方式のブラケットキットを製品化してしまったのである。「ブロックなどは使わないので、厳密に言うとリフトアップキットではないんです。ジムニーの足まわりを取り付けるだけで、8インチアップしたという理論なんですよ」と店長の杉本さん。
乗り心地においては、ジムニー純正のコイルスプリングとショックアブソーバーを使用するため、オンもオフも安定感があって快適に走れる。またJB23はアフターの足まわりパーツが非常に多いため、自分好みに味付けできるというのもミソである。ホーシングもジムニー純正を流用するためハブも変更となるが、ホイールもアフターパーツの選択肢が多いので自分らしさを出しやすい。気になる車検だが、足まわりの構造が大きく変わるため改造申請が必要。ベースとなる64エブリイがロールーフであれば、全高が2m以内に収まるので軽自動車登録のままでOK(ハイルーフは1or3ナンバーに変わる)。見た目だけでなく、ジムニー譲りの力強い走りも楽しみたい人は、ぜひチェックして欲しい。
やる気を感じさせる足元に注目。タイヤ&ホイールはジムニーの標準である16インチ。肉厚のタイヤを履かせる場合は、Fバンパー下部を カットする必要がある。
写真はキャリィ用
スプリングやショックアブソーバーのマウントを兼ねた上側のフレーム。多くの部品はエブリイ純正のボルト穴を生かして取り付けでき、加工は最小限。
トランスファーはジムニー純正、プロペラシャフトは64エブリイの4駆用を使う。コンパニオンのネジピッチが異なるため、付属の変換スペーサーを装着。
リアも部品を付けるためのサブフレームを導入。トランスファーもジムニー純正を使用。キットはエブリイ2駆車用で、フルで組めばパートタイム4駆化。
マフラーはインチアップ専用に開発されたステンレス製。心地よい重低音を響かせて運転することの楽しさを味わえる。価格は3万2000円(税別)。
フロントのハブだけを見れば、誰もが「ジムニー?」と思うはず。ホイールはプロスタッフオリジナルのJEEN-J01。色はツヤ消し黒・白・ガンメタ。
【8インチリフトアップキット構成】
●左右サブフレーム
(リアリーディングブラケット、
トランスファーブラケット)
●左右リーディングブラケット
●フロント:ボルトオンサスペンションブラケット
ラック&ピニオン取り付けブラケット
アイドラアームブラケット
スプリングマウント
ラテラルロッドブラケット
ショックブラケット
●リア:ボルトオンサスペンションブラケット
スプリングマウント
ラテラルロッドブラケット
ショックブラケット
燃料タンクブラケット
●フロントリーディング
●ステンレスラテラルロッドF/R
●ドラッグリンク
●アイドラアーム
●ステンレスブレーキホース
●燃料タンクステー
●サイドブレーキ加工マウント
●プロペラシャフト変換スペーサー
●フロントプロペラシャフトマウント
キット一式 合計35万円
【必要なジムニー純正部品(中古)】
●コイルスプリングF/R
●ショックアブソーバーF/R
●ホーシングF/R
●リーディングアーム
●トレーディングアーム
●ステアリングロッド
●ブッシュ各種
●プロペラシャフト
●トランスファー
●マニュアルフリーハブ
●タイヤ&ホイール
など
中古部品一式 合計35万円
【概算見積もり価格】
●8インチUPキット一式 35万円
●必要なジムニー純正部品(中古) 35万円
●取り付け工賃(参考) 15万円
●公認費用(参考) 5万円
参考価格合計 90万円
※価格は全て税別表記となります。
※別途車両代が必要になります。
リフトアップキットの取り付けは、プロスタッフでも対応している。ジムニー純正部品を常時ストックしているため、スピーディに作業してくれる。エブリイ乗りは必見!
( Kカースペシャル ドレスアップガイド Vol.22 スズキ エブリイ No.9 2018.11.26発売号)