様々な操作が不要になり
疲労軽減、より安全運転に
HONDA/LEGEND
ホンダ/レジェンド(KC2)
ホンダの最上級セダン、レジェンドがホンダセンシングエリートを搭載した。
高速道路を渋滞によって50km/h以下で走る時は、自動運転レベル3として機能する。
作動中はステアリングやペダル操作をクルマに任せ、インパネの中央に装着されたモニター画面によってDVDなども鑑賞できる。
先行車に正確に追従して、徐行や停止もていねいに行うから乗員に違和感は生じない。
高速道路を高い速度で走る時は、高度な運転支援を受けられる。
自動運転ではないから前方を注視することは必要だが(DVDなどは見られない)、条件がそろうと、車間距離の自動調節に加えてハンズオフも可能だ。
ステアリングホイールから手を離し、ペダル操作も行わずに走行できる。
路上の白線が薄い場所などでは、ステアリングホイールを握る指示が出るから、自分で運転している気持ちを保つことが不可欠だが、手足を動かさないために疲労は大幅に軽減される。
これも安全に結び付く。
特に車線変更には感心した。
「高度車線変更支援機能」をオンにしておくと、先行車に近付いた時、ドライバーの後方確認を促す指示を行った後で自動的に追い越し車線へ移る。
追い越しを完了すると、再び自動的に元の車線へ戻る。
ドライバーの確認作業は必要だが、ステアリングやペダルを操作することはない。
この状態で渋滞に遭遇して速度が下がると、前述の自動運転レベル3に切り替わる。
レジェンドはV型6気筒3.5Lエンジンをベースにしたハイブリッドを搭載するから、モーター駆動の効果で、加減速を滑らかに行える。
ノイズも小さい。
ハンズオフや自動運転レベル3の走行では、ドライバーが操作しないから、ノイズや振動が目立つ。
他人が運転するクルマに同乗すると、加減速の仕方などが気になるのと同じだ。
そこをレジェンドは違和感なく仕上げた。
割り込みなどが発生することも考えられるから油断はできないが、走行車線を穏やかに走る時は、乗り心地を含めて快適な移動を楽しめた。
自動運転の定義及び政府目標
レベル1
前走車を追従可能なアダプティブクルーズコントロールや、車線内走行を維持するレーンキープコントロール。加減速または操舵を「運転支援」する、どちらか一方の機能を搭載しているタイプがレベル1。
レベル2
「部分運転自動化」が可能となるレベル2。レベル1の両機能を備えることを前提とし、特定条件下で車線を維持しながら前走車に追随走行できるシステム。これが高度化すると、ハンズオフ運転が可能になる。
レベル3
「条件付き運転自動化」を目標とされ、運転状況から目を離すことができる「アイズオフ」とも呼ばれている。日本国内では、2020年4月より「自動運行装置」が正式に定義され、レベル3走行が可能となった。
レベル4
「高度運転自動化」を指すレベル4。限定領域においてシステムが全ての運転を担うとともに、作動継続が困難な場合への応答を実行する。現在は、移動サービス用途を中心に開発が進められている。
レベル5
「完全運転自動化」を指すレベル5。いかなる場所、いかなる状況下においてすべてのシステムが自動で動作する。現状の技術では実現困難とされているが、各種センサーやAIの進化が期待されている。
Honda SENSING Elite搭載
渋滞追随機能付きアダプティブクルーズコントロールと、車線維持支援システムが作動中に一定の条件を満たすと、ハンドルから手を離しても運転操作を支援するハンズオフ機能。その他にも先進機能が装備される。
【SPECIFICATION】
<HONDA LEGEND>
Hybrid EX 724万9000円
リース専用車両として、限定100台の生産となっている新型レジェンド。ボディ色はマジェスティックブラック・パール他、全6色を用意。
問:Hondaお客様相談センター 0120-112010
https://www.honda.co.jp
スタイルワゴン2021年7月号 No.307より
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]