アーバンオフクラフトに聞く、64ジムニー＆74シエラ用16インチのオフ系タイヤ選び
目的にあったサイズ＆銘柄を考える Vol.3 フロントバンパーの加工or交換が必要編
ジムニーを悪路が似合うオフロードスタイルに仕立てる上で、重要なポイントとなるのがタイヤ選び。
ブロックパターンのタイヤを装着すればワイルドなムードが高まり、ジムニーの持ち味を最大限に引き出してくれる。
またサイズによっては純正よりも外径が大きくなり、わずかではあるが車高アップを実現。
リフトアップキットのプラスαにも最適だ。
もちろんラフな道を走る際も荒れた路面に対しての食い付きが良くなり、ジムニーの優れた四駆性能を発揮することができる。
今回取材したアーバンオフクラフト中川店も、オフ系タイヤを履きたいジムニー乗りが多く訪れるという。
「今は現行モデルのJB64に乗る方の来店が多いですね。足まわりはまだノーマルの方が大半です。『純正よりも幅がワイドで、なおかつ外径が少し大きいタイヤを履かせたい。でも極力バンパーなどに干渉しないようなサイズがいい』というご相談が最も多いですよ」。
ただ、むやみに大きなタイヤを履かせるとクルマ自体に負担がかかり、日常生活でも扱いにくい。
「タイヤ選びのポイントは、自分が乗りたいスタイルに対して最も適したサイズを選ぶこと。街乗りメインなのか、それともオフロードを楽しみたいのか。見た目がカッコいいと言って、極端に大きなタイヤを付けるのは避けた方がいいですね。タイヤの転がり抵抗が大きくなって燃費が悪化しますし、エンジンにも負担がかかってしまいます。ある程度のサイズで留めておけば、走りも楽しめると思います。もちろん純正プラスαくらいのサイズなら、それほど影響はありません」。
現行ジムニー＆シエラはバンパーが小振りになり、先代モデルと比べるとサイズを攻めやすくなった。
ただシエラに関しては、純正のタイヤサイズが15インチ。
オフロード系タイヤは15インチのラインアップが少なく、16インチにサイズアップすることで選択肢が広がる。
アーバンオフクラフト中川店で売れ筋タイヤは、トーヨータイヤのオープンカントリーR／T。
「街中でもストレスがない乗り心地で、丸過ぎずゴツ過ぎないちょうど良いパターンが人気の秘訣です」。
YOKOHAMA GEOLANDAR M/T G003
［JB64Wジムニー］ フロントバンパーの加工or交換が必要
［JB74Wジムニーシエラ］ フロントバンパーの加工or交換が必要
足まわりをキッチリ攻めた、ハードユーザー向け
トレッドパターンを一新して、岩場や泥道などのオフロード性能を限界まで突き詰めたヨコハマのジオランダーM/T。このタイヤは先ほど紹介した185の他に、6.50Rというちょっと特殊なサイズが存在する。トレッド幅は185とあまり変わらないのだが、外径がかなり大きい。185/85の外径が720mmに対し、6.50Rは763mmとなる。さすがにノーマル車高では、バンパーやインナーなどに干渉するリスクが高い。リフトアップして、なおかつショートタイプのバンパーに交換してあげないと装着は厳しいだろう。「JA11など、車高を少し上げた旧規格のジムニーは意外と何の干渉もなく履けました」。ただ外径の厚み分、こちらのサイズの方が視覚的な車高アップ感が高い。リフトアップした足まわりにぜひ取り入れてみたい。
硬い土やウェット路面などで優れたエッジ効果を発揮し、トラクション性能を向上させるシーケンシャル・サイプを導入。
4WDプロジェクトのデモカーに装着。ショートタイプのバンパーに交換しているため干渉はない。
問:ヨコハマタイヤお客様相談窓口
電話:0120-667-520
URL:https://www.y-yokohama.com
BF Goodrich MUD-TERRAIN T/A KM3
［JB64Wジムニー］ フロントバンパーの加工or交換が必要
［JB74Wジムニーシエラ］ フロントバンパーの加工or交換が必要
トラクション性能を求めるオフロード派のオーナーに
強靱なトレッドパターンを持つ、BFグッドリッチのマッドテレーンT/A。64ジムニーとなると、225クラスはリフトアップしてバンパーをショート化しないと厳しい。シエラもできればバンパーに手を加えてあげた方が無難だろう。「205の設定もありますが、ハードな路面でトラクションを稼ぎたいならとレット幅が広い225を選ぶのがオススメです」。BFグッドリッチと言えばホワイトレターのイメージが強いが、このKM3というモデルはブラックレタータイプとなっている。「最近のマッドテレーンは、流れがブラックレターに行ってる感じがします」。ホワイトレター好きにはちょっと物足りないかもしれないが、大型のトレッドブロックを採用しているからこれだけでも高い満足度が得られるだろう。
ショルダー部にあるV字型の深い切り込みが、マッドでの高い走破性を実現。泥を効果的に排出してくれる工夫も施す。
225の外径は750mm。純正と比べるとかなり大きいため、足まわりがノーマルだと履くのは困難。
問:日本ミシュランタイヤお客様相談室
電話:0276-25-4411
URL:https://www.bfgoodrichtires.co.jp
TOYO OPEN COUNTRY M/T
［JB64Wジムニー］ フロントバンパーの加工or交換が必要
［JB74Wジムニーシエラ］ フロントバンパーの加工or交換が必要
売れ筋のオープンカントリー、待望の新サイズがデビュー
サイズのラインアップがとっても豊富なオープンカントリーM/Tに、新たなサイズ「225/75」がデビュー。BFグッドリッチM/Tにも同じサイズがあり、まさにライバルと言える。「タイヤの外径は748mm。タイヤだけでおよそ2.5センチ車高が上がる計算です」。足元にパンチが欲しいジムニーオーナーにとっては、「待ってました！」と言えるタイヤではないだろうか。また、このサイズはオープンカントリーM/Tでは唯一のホワイトレターを採用。撮影したタイヤは新品のためブルーの保護材が施工されているが、それを取り除くと真っ白なロゴがお目見する。「うちのお店に来られるシエラユーザーは、ホワイトレターが好きな方が多いです。そんな方がこのサイズのオープンカントリーM/Tを見たら、絶対気に入ると思います」。ただサイズを考えると、リフトアップ＋バンパーのショート化は必須。しかしハードなカスタマイズをしてでも履く価値のあるタイヤだ。
マッドテレーンだが、実はオンロード性能も申し分がない。ちなみにホワイトレターは片側のみとなる、リバーシブルサイドデザイン。シンプルに振りたいなら従来のブラックレターを楽しもう。
トレッドパターンのグラフィックが大胆なトーヨータイヤのデモカー。
足まわりはコンドーオートのキットで2.5インチアップした。
NEWS! 来春、R/Tにホワイトレターが追加
ホワイトレター化が進んでいるオープンカントリーR/T。20年2月に発売する185/85R16と新サイズ235/70R16はホワイトレター仕様となる。また同じ時期にシエラやオバフェン車に対応するオープンカントリーA/Tplusに225/70R16、235/70R16、255/70R16が追加。オープンカントリーの躍進はまだまだ止まりそうにない。
問:トーヨータイヤお客様相談室
電話:0800-3001456
https://www.toyotires.jp
取材協力:URBAN OFF CRAFT 中川店
街中で映えるクルマ作りをサポート
5県で10店舗を展開する、タイヤ＆ホイール専門店のクラフト。愛知県の中川店に併設されているアーバンオフクラフト中川店は、ライトなSUVカスタマイズを提案するお店。
ちょっとしたリフトアップからガードなどパーツの取り付けまでオシャレなクルマ作りをお手伝いしてくれる。もちろんタイヤ＆ホイールのノウハウも豊富だ。
電話:052-354-5211
住所:愛知県名古屋市中川区広川町1−1−2
営業時間:平日・土曜10:30〜19:30 日曜・祝日10:00〜18:00
定休日:水曜・不定期火曜
ハイパーレブ Vol.241 スズキ ・ ジムニー &ジムニーシエラ No.6（2019/12/26）より
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