最新技術満載の野心的戦略車は
見た目も走りも機能もスゴイ!!
TOYOTA/YARIS
トヨタ/ヤリス
2WD=10系 4WD=15系 2019年12月発表 2020年2月10日発売
トヨタの「本気」はここまで来たか! と感じられるのが、新型ヤリス。
今までなら生産性やコストの理由で諦めていた領域も、きっちり理想化しているからだ。
トヨタのクルマづくり思想であるTNGAが重視している項目のひとつが「慣性諸元」。重心高や重量バランスなどの物理特性を最初に理想化してしまえば、操縦性や乗り心地のバランスは無理なく上げられるという考え方で、これまでのGA系プラットフォームにも反映されてきた。ヤリスに採用されるGA-Bプラットフォームは、それをさらに徹底。
多様なエンジン搭載をダイハツDNGAに任せ、3気筒専用とすることで、エンジン重心を車両の中心に近づけた。ESCのユニットも、マスターシリンダーと反対側に置いて左右の重量配分を整え、ラジエーターの組み付け手順を見直すことで、フロントオーバーハングを数㎝短縮するなど、慣性諸元の向上を徹底追求している。
もうひとつの特徴は、WRCからのフィードバックが行われていること。ヴィッツに較べてドライバーの着座位置が低く、かつ後方にあるが、これはWRCドライバーの意見も取り入れた結果。
運転操作を理想化し、重心高も低くするためだ。その分、ホイールベースを40㎜延長し、後席もBセグメント車として満足できるスペースを確保している。
ボディ骨格もWRCマシンの補強構造を参考にするなど、基本性能の底上げが著しい新型ヤリス。真価は試乗すれば分かると思うぞ。
2トーンカラーも用意!!
ヘッドレスト一体のスポーツシートは一部グレードのみ。座席下ほか、空間全域に収納スペースや固定ホルダーが付く。駐車ブレーキは昔ながらのサイド式。
各種情報をガラスに投影するなど、視線移動を極力減らすべく機器の配置にこだわった内装。トヨタが推し進めるディスプレイオーディオが全車標準だ。
マニュアル操作で前回の指定位置に簡単復帰できるイージーリターンや、乗降を楽にする回転するターンチルトシートが備わる。ともにトヨタ車で初搭載。
ドラッグの少ない流麗なボディゆえ、荷室は期待できそうもない!? とは完全なる誤解。ご覧の通り高さ×幅ともにキャパは充分だ。後席可倒は6対4分割。
先進安全&実用装備も充実。歩行者(昼間・夜間)や自転車運転者(昼間)のほか、右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知。駐車支援機能も向上!
F/ストラット
R/Wウィッシュボーン(4WD)快適な運動性能を司るサスチューンも徹底しておこなわれ、リアサスは2WDが左右輪が繋がる車軸式に対し、4WDは独立式のダブルウィッシュボーンを採用。
スタイルワゴン2020年2月号より
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