独フォルクスワーゲン(VW)・グループ傘下の高級スポーツカーメーカー、ポルシェは9日、2019年1~3月期の世界販売台数が前年同期比で12%減の5万5,700台にとどまったと発表した。
地域別でみると、欧州は前年同期比32%減の1万4,004台。うちドイツは同28%減の5,557台に大きく落ち込んだ。2018年9月から導入された欧州連合(EU)の新たな排ガス・燃費基準「乗用車等の国際調和排気ガス・燃費試験法(WLTP)」の影響で全体的に販売が伸び悩んでいる。中国市場も前年同期比10%減の1万6,890台に低迷した。
中国経済の減速や4月1日からの増値税(日本の消費税に相当)の引き下げを受けた消費者の買い控えが影響したという。米国は8%増の1万5,024台と好調だった。ポルシェは、19年通期の販売台数が前年実績を若干上回ると見込んでいる。年内に市場投入する予定の新型「911」や5月に発売する新型「カイエン・クーペ」がインパクト材料になる。また、9月にフランクフルトで開かれる国際自動車見本市(IAA)で初披露する電動スポーツカー「タイカン」も販売攻勢に寄与するとみている。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]