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失ってはじめて良さに気づく…?非凡な凡庸さをもつ小型・中型セダン


筆者が関わっているイベント運営やプライベートで頻繁に交遊している友人の1人が、最近突然クルマを衝動買いし、そのうちオーナーインタビューでもお願いしようかと思っているのですが、そのきっかけとなったのが我が家の自家用車の日産クルー。


自宅へ送り届けるためにクルーに乗せた際、クルーというより5ナンバーの箱ボディの4ドアセダンそのものに興味を持ったようで、乗り心地やどっしりとしたスタビリティや、スポーツカーとは違う出足のレスポンスはソフトで後半から湧き出る、後席のパセンジャーに加速Gを感じさせない加速トルク。何より、ドライバーに負担を与えないドライビングポジションに酔いしれたようです。


税金や燃費以上の価値がそこにはある?



▲納車されたその日のクラウンの画像が早速筆者のラインに送られて来ました

その友人は、それまで未使用新古車の軽バンに乗っていたのですが、まだローンの完済も初回の車検も通してないにも関わらず。「鈴木さんみたいな5ナンバーFRの法人用セダンが欲しい」と言い出し、つい最近になって公用車のようなGS151型クラウンセダンを購入してしまいました。(黒のフェンダーミラーなのでもしかしたら本当に公用車か社用車の払い下げかもしれません)。


税金や、燃費(正直90年代の6気筒2Lエンジンの燃費はクラウンのエコターボでも12km/Lは走る現在からみるととても褒められたものではありません)の維持費、実用性や積載能力を考えると、コストパフォーマンスでは軽バンのほうがよいんじゃないかという気もするのですが、当人に聞いてみると「たしかに大きな荷物は沢山乗るし、車内に布団をひいて車中泊もできるんだけど、姿勢が垂直でシートが固くてペダルを上から踏みつける形になるから、長距離では乗りづらい」とのこと。その上その友人は足を悪くしており、長時間足に負担がかかると痛むため、「4ドアセダンのシートポジションの楽さを知ったら、税金とか燃費の事とかどうでもよくなった」とのことでした。また、クラシックカーの値段が暴騰している昨今。いよいよ1990年代のクルマも無関係でいられなくなり、S150系クラウンセダンという、最後の真四角のコンサバティブなクラウンらしいクラウンともなれば、それが数十万円で買えるのも、今が最後かもしれないというのも最後の一押しになったようです。


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