「クルマがあることは社会貢献になる?」
すこし飛躍した言い方をすればそういう可能性すらCREW(クルー)はもっているのかもしれません。
「クルマ離れ」に対するアンチテーゼ
シェアリングエコノミー。最近とてもよく耳にする言葉です。今さまざまな分野で新たな取り組みが始まっています。それは自動車の分野も例外ではありません。その多くが「クルマ離れ」に対するアンチテーゼ、あるいは動機を見出すものが多いように感じます。成果主義の給与体系や、終身雇用ではない、実に多様化した労働環境なども少なからず影響しているのではないかと思いますが、多くの人々の収入の減少、そして、かつてはウェイトの大きくはなかった通信手段のコストなどの増大によって、かつてほど気軽に所有することは難しい要因が増えているのは確かでしょう。
しかしながら、はたしてそうでしょうか?もちろん、今までのクルマとのかかわり方をサポートする仕組みもあると思います。けれどもなかには、新たな、そしていまだかつて誰も考えつかなかった使い方でクルマの新しい価値を創出し、クルマ利用を後押しするような仕組みも多く出てきています。
新しいモビリティプラットフォームCREW
先日都内で新しいモビリティプラットフォームCREWの発表会がありました。これもまさにそんな価値を持った仕組みで、既存の交通手段では網羅できない、しかしながら事業として創出することが困難なさまざまな場面での「アシの確保」を大都市でも過疎の地域でも、介護、観光=地方創生、地域間格差の是正、ひいては地域間での往来の障壁を力強く低くする、そんな可能性を秘めている。そんな風に感じたのでした。
株式会社Azitは代表の吉兼周優(よしかねひろまさ)氏が慶応大学在学中に起業した会社で、ここが今、さまざまなテストケースを経て徐々に進めているモビリティプラットフォームサービスがCREWです。
たとえば、クルマを持っていない人がどこか同じ方向へ行く人のクルマに乗せてもらえないだろうか、という時に、このCREWを用いて探すことができるのです。クルマに乗って移動したい人を「ライダー」といい、空席のあるクルマを運転する人は「ドライバー」と、システム上分類していますが、この需要に合わせてマッチングさせる仕組みがこのCREWなのです。