独自動車大手のBMWグループは3月8日、2017年通期決算の売上高が前年比4.8%増の986億7,800万ユーロとなり、過去最高を更新したと発表した。グループの出荷台数も前年比4.1%増の246万3,526台となり、過去最高となった。このうち電気駆動車の出荷台数は、はじめて年10万台を超えた。利益も前年を上回っており、営業利益(EBIT)は前年比5.3%増の98億8,000万ユーロ、税引き前利益(EBT)は前年比10.2%増の106億5,500万ユーロと、はじめて100億ユーロを突破した。税引き前利益は、自動車、自動二輪、金融サービスの全部門で過去最高を更新した。EBTべースの売上高利益率は10.8%。最終利益は前年比26.0%増の87億600万ユーロだった。
2017年の研究開発投資は、前年比18.3%増の61億800万ユーロと、前年(51億6,400万ユーロ)に比べ約10億ユーロ増加した。売上高に対する研究開発費の割合は6.2%(前年:5.5%)に拡大した。ニコラス・ペーター財務担当取締役は2018年の研究開発費も前年を数億ユーロ上回り、売上高比率もさらに高まるとの見通しを示している。
自動車部門の売上高は、前年比2.5%増の885億8,100万ユーロに拡大した。EBITは、2.2%増の78億6,300万ユーロだった。EBITベースの売上高利益率は8.9%となり、目標とする8〜10%の範囲内あるいは以上を2010年以降、堅持している。税引き前利益は9.8%増の86億9,100万ユーロと過去最高を更新した。
BMWグループの電気駆動車の2017年の出荷台数は、前年比65.6%増の10万3,080台となった。小型車「i3」の販売好調がけん引役となっている。
BMWは2018年もグループ出荷台数が前年を上回ると見込んでいる。また、電気駆動車の出荷台数は14万台以上を目指している。同社は、電気駆動車の出荷台数で、2019年末までに累計で50万台の達成を目標に掲げている。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]