フィアット500、BMW MINIを代表とする現在のプレミアムコンパクト市場。日本でもこの2車の人気と知名度は抜群で、クルマにあまり詳しくない人にとってもおなじみの存在ではないでしょうか。プレミアムコンパクトカーの本場・ヨーロッパでは、日本には正式に輸入されていないものの、その2車をライバルとして作られたクルマが存在します。そんなクルマの中の1台が、今回ご紹介する「オペル・アダム・ロックス」です。
オペル創業者の名前が由来
2017年にグループPSA(旧社名PSA・プジョー・シトロエン)に買収されたオペルは、現在ヨーロッパを中心に販売されるブランドとなっています。ちなみに、イギリスでのブランド名はボクスホール。今回取り上げたアダムも、イギリスではエンブレムを変えて、ボクスホール・ブランドで売られています。
オペル・アダムという名前を聞いてピンときた方は、ドイツ車の歴史についてかなり造詣が深い、と言っても過言ではないでしょう。オペル・アダムの車名は、オペルの創業者であるアダム・オペルが由来となっています。オペル・アダムは2012年のパリ・モーターショーで発表され、その2年後にSUVバージョンであるオペル・アダム・ロックスが発表されました。オペルが日本に正規輸入されていない今、このクルマの存在を知っている人はあまり多くないかもしれません。
フィアット500やBMW MINIがライバル
オペル・アダムは先述の通り、フィアット500やBMW MINIを仮想敵としています。アダムは3ドアモデルのみが用意され、デザインは今までのオペルとは異なる、ファッショナブルかつ洗練されたものとなりました。アダムは現地ドイツでも好印象を持って迎えられ、販売開始1週目で約2万台の受注を記録しています。比較的低価格に抑えながら、豊富なカスタマイズオプションで自分だけの1台を作ることができるという点が、特に高い評価を受けているようですね。