欧州連合(EU)の欧州委員会は、2030年からEU域内の新車販売台数のうち15%以上を電気自動車などのエミッションフリー車とすることを自動車メーカーに義務付けるクオーター制の導入を検討しているもようだ。また、自動車メーカーは二酸化炭素(CO2)排出量をさらに約30%削減することを求められる方向という。独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』が報じたもので、欧州委は11月にも具体的な提案をする予定という。
欧州委は新しい規制の導入により、自動車メーカーだけでなく、自動車部品メーカーにも電気駆動車の普及が本格化する見通しを明確化する狙いがあるもよう。特に、車載電池の生産を検討する部品メーカーに開発や決定を促す効果があると見込んでいる。
同紙によると、欧州委のマレシュ・シェフチョビチ副委員長は、報道内容を否定しており、さまざまなオプションを検討している段階にあるとコメントするにとどめている。ただ、電気自動車市場の拡大が予想される中、欧州企業の市場参入が遅くなり、他の競合企業に後れを取る事態を回避したいとの意向を明らかにしている。
[提供元/FBC Business Consulting GmbH]