燃料費は、車を維持していくうえで絶対に欠かせないものです。低燃費であることは車選びにおける重要なチェックポイントのひとつといえますが、トヨタ「ハイエースワゴン」のようにほかの車には代えられない特徴を有する車の場合、燃費はあまり重視されないかもしれません。それでもグレードによって燃費の差があるケースも少なくないこと、また、実際にどの程度の燃料費が必要なのか目安をつけるためにも燃費性能は確認しておくべきといえます。
ここでは、ハイエースワゴンの燃費性能についてご紹介します。
- ハイエースワゴンのWLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) 2WD 8.8 7.4~7.8 4WD 8.1 6.9~7.2 - カタログ燃費と実燃費のあいだに極端な差はない
- ライバル車である日産「キャラバンワゴン」と同程度の燃費性能を有している
ハイエースワゴンの燃費性能の特徴
ハイエースワゴンは、商用のキャブオーバーバン「ハイエースバン」をベースに乗用車仕様にしたモデルです。日本のみならず海外でも高い人気を誇り、中古車市場でも非常に人気があります。現行型の200系ハイエースは2004年8月に登場した5代目モデルであり、デビューから長い期間を経ています。
一般的な乗用車とは異なり、世代交代のスパンはかなり長いといえるでしょう。そのためか、ハイブリッドシステムに定評のあるトヨタの車でありながらもハイブリッド車のラインナップはありません。
搭載されるエンジンは最高出力160psを発揮する2.7L直列4気筒ガソリンエンジンで、Dual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)などの技術を採用し、高出力と低燃費を両立させています。
ハイエースワゴンのカタログ燃費
ハイエースワゴンに搭載されるエンジンは先述の2.7L直立4気筒ガソリンエンジン1種類で、トランスミッションにはマニュアル感覚のシフト操作を楽しめるシーケンシャルシフトマチックを備えた6速オートマチックトランスミッションが組み合わされます。なお、駆動方式は全車で2WD、4WDの選択が可能です。
ハイエースワゴンのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | ボディ長 | ルーフ | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|---|
DX/GL | ロング | ミドルルーフ | 2WD | 8.8 |
4WD | 8.1 | |||
グランドキャビン | スーパーロング | ハイルーフ | 2WD | 8.8 |
4WD | 8.1 |
ハイエースワゴンの実燃費
ハイエース ワゴンに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ハイエースワゴンの実燃費(2023年12月24日)は以下のとおりです。
グレード | ボディ長 | ルーフ | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|---|---|
DX/GL | ロング | ミドルルーフ | 2WD | 7.4 |
4WD | 6.9 | |||
グランドキャビン | スーパーロング | ハイルーフ | 2WD | 7.8 |
4WD | 7.2 |
どのような車であっても、ある程度カタログ燃費よりも実燃費が悪化するのが一般的です。ハイエースワゴンでもすべてのグレード、駆動方式において差が見られますが、いずれも極端な数値ではありません。
ハイエースワゴンとライバル車の燃費を比較
ハイエースワゴンのライバル車としては、日産「キャラバンワゴン」が挙げられます。ここではキャラバンワゴンとハイエースワゴンのカタログ燃費を比較してみましょう。
日産「キャラバンワゴン」
日産「キャラバン」の現行モデルはキャラバンシリーズとしては5代目となり、ハイエース同様長い歴史を誇るキャブオーバーモデルです。商用のバン、乗用ワゴンともにハイエースの永遠のライバルといわれる存在です。
キャラバンワゴンのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | ボディ長 | ルーフ形状 | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|---|
DX/EX/GX | ロングボディ | 標準ルーフ | 2WD | 8.9 |
4WD | 8.5 | |||
GX | スーパーロングボディ | ハイルーフ | 2WD | 8.7 |
4WD | 8.3 |
燃費性能において、ハイエースワゴンとキャラバンワゴンはわずかな数値の違いはありますがほぼ同等の燃費性能といえるのではないでしょうか。
ハイエースワゴンの乗り心地
ハイエースワゴンには、フロントにダブルウィッシュボーン式サスペンション、リヤには高荷重に耐えられる車軸式半楕円板ばね(リーフスプリング)式サスペンションを採用し、快適な乗り心地と操縦安定性を両立させています。
また、ハイエースワゴンのフロントピラー部、リアランプ部には車両周りの気流に渦を発生させて車体を安定させ、優れた走行安定性を実現するエアロスタビライジングフィンを採用(一部グレードを除く)。さらにボディ各部にも整流形状を採用し、操縦安定性を確保して安定した走りを実現しました。
モータージャーナリスト・萩原文博さんのレビュー記事でハイエースワゴンの走行性能をチェック!
燃費を確認する際は実燃費も必ず確認しよう
ハイエースは2004年8月に登場したモデルではありますが、改良によって燃費性能も進化させています。カタログ燃費と実燃費の差が少ない点も評価できるポイントでしょう。
実燃費をチェックして、カタログ燃費とはどの程度の差があるのかを確認しておくと、実際のカーライフに必要となる燃料費も想定しやすくなります。車選びの際にはカタログ燃費だけではなく、実燃費も確認することをおすすめします。
よくある質問
Q1:ハイエースワゴンのカタログ燃費はどのくらい?
A:ハイエースワゴンのWLTCモードカタログ燃費は、全グレード共通で2WD車が8.8km/L、4WD車が8.1km/Lです。
Q2:ハイエースワゴンのカタログ燃費と実燃費の差は?
A:ハイエースワゴンの実燃費は2WD車が7.4~7.8km/L、4WD車が6.9~7.2km/Lです。カタログ燃費よりも若干の悪化が見られますが、それほど極端な差はありません。
※この記事は2023年12月の情報で制作しています。