ざっくり、こんな記事
- 東京・新宿から南信州へ! 乗り換えなしで楽々
- 女性専用シートや2席を使える“ひとりだけシート”もあり!
- 途中に富士山ビューポイントも!
高速バス「新宿〜伊那・飯田線」とは

「新宿〜伊那・飯田線」は東京都新宿区にあるバスタ新宿と、長野県の伊那市や飯田市といった南信州地域を結ぶ高速バス路線です。
複数のバス会社が共同で運行しているのが特徴で、運行会社には、京王バス(京王電鉄バス)、伊那バス、信南交通、アルピコ交通、フジエクスプレス、山梨交通があります。
複数のバス会社が共同で運行することで、便数が多く設定され、利用者がより利便性の高い時間帯を選べるようになっています。
今回はアルピコ交通が運行する新宿〜伊那・飯田線に乗車しました。

新宿から終点の飯田に行く場合、乗車時間は約4時間から4時間15分ほど。運賃は日や便によって違い、大人片道のWeb運賃が4,000円~です。電車を利用した場合、JR新宿駅から飯田駅まで所要時間は約5時間・料金は7,000円台なので、高速バスの方が料金も時間も節約できて、しかも乗り換えなしなんですよ。
女性専用や“ひとりだけシート”も選べる4列シートバス

まずはバスの車内設備について、写真とともに紹介します。
車内は2人掛けシートが並んだ4列シート。運転席側は10列、反対側は後ろにトイレがあるため9列です。
一見、すべての席が2人掛けのように見えますが、実はちょっとした仕掛けが。9列目は、2席分を贅沢に1人で使える特別なシート、その名も「ひとりだけシート」が用意されているんです。 ゆったりとした空間でくつろげる、ちょっと特別な席です。

ほかにも4列目の4席は女性専用席と、女性も安心して利用できるシートが用意されているんです。これは、嬉しいですね。このシートは人気が高く、早めに予約が埋まってしまいます。

足元にはフットレストがあり、靴を脱いでくつろぐことができます。私は身長は163cmありますが、膝を伸ばして座れました。前のテーブルにはペットボトルや紙コップが置けるようになっています。


網ポケットには、ビニール袋と観光案内。

シートにはコンセントとリクライニングスイッチ。リクライニングの角度は、フルに倒して120度くらいでしょうか。


車内ではフリーWi-Fiが利用でき、各シートに充電用のコンセントもあります。

頭上には荷物を置くスペース。その下に読書灯と空調、降車ボタンがあります。


カーテンは厚手でしっかりと光を遮ってくれます。前方のモニターには次の停留所が表示され、その手前ではトイレの使用状況を教えてくれるランプなどが点灯します。


また、トイレは後方に設置されています。


富士山ビューポイントつき! 高速バス「新宿〜伊那・飯田線」乗車レポート
それでは実際に乗車したときの様子を紹介します。バスは8時5分、定刻通りにバスタ新宿を出発しました。乗車時は紙かwebの乗車券をドライバーに提示します。

すぐに中央自動車道に乗り、中央道三鷹、中央道深大寺、中央道府中、中央道日野、中央道八王子と、各バス停でお客さんを乗せます。中央道八王子までは乗車専用です。

その後は、休憩ポイントである山梨県甲斐市の双葉SA(下り)までノンストップなのですが、大月のあたりから左手に富士山が見えてきました。このあたりは、よく車を運転して通るのですが、富士山が見えることには気づきませんでした。車高が高いバスだから、富士山がきれいに見えたのでしょう。

9時58分双葉SAに到着。双葉SA(下り)で約20分の休憩です。

実はここ富士山ビュースポットなのです。展望台の上か、食堂の窓から富士山を見ることができます。20分という休憩時間はちょっと長いなと思いましたが、富士山を見たい人のために少し長めにしているのでしょうか?




バスは再び走り出し、ドライバーの交代を迎えました。たまたま、窓から交代の様子が見えたのですが、笑顔で話をしていて、ドライバーさん同士仲が良いんだろうな~と、ほっこりしました。

その後、バスは最初の降車地点である中央道辰野のバス停へ。ここからは終点まで降車専用です。降りる人は降車ボタンを押して降ります。


私は中央道駒ケ根インターで下車。予定の11時35分を3分過ぎ、11時38分の到着。3分なんて誤差範囲ですね。
料金所を出る前にバス停があり、そこで降りました。
降りたのは私だけでしたが、これからバスに乗るために待っている人たちが数人いました。待合スペース・自動販売機・公衆電話などがあるので、万が一の場合も安心です。

バス停のすぐそばまで車が入れるので、家族などに送ってもらってきている人が多かったです。私はここからタクシー。赤穂タクシーに電話をしたら、10分ほどで来てくれました。
「南信州はとても良い所なのですが、中央アルプスと南アルプスにはさまれているので、アクセスがちょっと不便なんです」と、タクシーの運転手さんも言っていました。電車よりも時間と料金が節約できる高速バスは南信州に行くのに、とても便利です。観光スポットも多くあるので、ぜひ出かけてみてください。
※取材協力:アルピコ交通
(さとちん)