夏休みの自由研究にぴったりな、身近な道具を使った天気に関する実験をご紹介します。
テーマは「前線」です。
「前線」とは、暖かい空気と冷たい空気など、性質の異なる空気と空気がぶつかり合う境目が地表と交わる境界線のことを言います。
今回は、暖かい空気と冷たい空気がぶつかるとどうなるか、水を使って実験してみます!
実験の準備
用意するものはこちらです。
・水
・お湯
・透明なケース
・洗濯糊
・コップ
・割りばし(水をかき混ぜる棒)
・着色料(今回は赤と緑の2種類を使用)
実験1 寒冷前線を作る
①透明なケースにお湯(撮影時の温度は約50℃)を用意します。
②お湯に洗濯糊を入れ、割りばしでかき混ぜます。
③コップに水(撮影時の温度は約20℃)を入れ、洗濯糊を入れます。
そこに緑の着色料を入れ、かき混ぜます。
ケースに緑の水を注ぐと、お湯の下へもぐりこんでいきます。
空気中でも同じようなことが起こっており、冷たい空気は暖かい空気に比べて密度が大きく重たいので、下へ下がってきます。
寒冷前線とは
冷たい空気が暖かい空気に向かって移動するときにできる前線を「寒冷前線」といいます。
寒冷前線では、冷たい空気がどんどん暖かい空気の下へもぐりこんで進んでいくため、暖かい空気は急激に上昇させられます。
積雲形の綿のような雲ができやすく、にわか雨や雷雨が発生します。
実験2 温暖前線を作る
では反対に、冷たい水に温かい水を注ぐとどうなるのでしょうか?
こちらも実験してみましょう。
①透明なケースに水(撮影時の温度は約27℃)を用意します。
②水に洗濯糊を入れ、割りばしでかき混ぜます。
③コップにお湯(撮影時の温度は約60℃)を入れ、洗濯糊を入れます。
そこに赤い着色料を入れ、かき混ぜます。
ケースに赤いお湯を注ぐと、今度はお湯が水の上をのぼるように進んでいきます。
温暖前線とは
暖かい空気が冷たい空気に向かって移動するときにできる前線を「温暖前線」といいます。層雲という輪郭がわかりにくくぼやけたような雲ができ、広い範囲で長い雨を降らせます。
今回は温度が異なる水を使って、前線の実験を行いました。
目に見えない空気ですが、実はこんな風に面白い動きをしているんですね。
夏休みの自由研究として取り組んでみてはいかがでしょうか?
動画解説:河合恵