夜歩いているときや車に乗っているときなどに、空の月が追いかけてくるように感じたことはありませんか?
どうしてそんな風に見えるのか、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は月が追いかけてくるように見える理由を解説します。
目の錯覚で月が追いかけてくる?
夜空の月が追いかけてくるように見えるのは、もちろん実際に追いかけてきているわけではなくて、目の錯覚によるものです。
この錯覚は月との距離が遠すぎるために起きています。
遠いと月はどうして追いかけてくるように見えるのか
まず、月は地球から約38万キロメートルも離れた位置にあります。
地球をぐるりと一周すると約4万kmなので、世界を約9周半した距離、とてもはるか遠くに月があります。
さすがにこれだけの距離が離れていると、自分が歩いたり走ったりすることでちょっと月との距離が変わったとしても、自分が動いた分、月との距離が近づいた!離れた!とは分かりませんよね。
一方自分の近くにある景色は、自分が歩いたり、走ったりすることで変化します。
近い景色と比べると、はるか遠くにある月だけが同じ場所にとどまっている、自分との距離が変わらないように見えます。
このことから、月がまるで追いかけてくるように感じられるのです。
動画解説:石榑亜紀子