2024年みずがめ座η(エータ)流星群が、まもなく見ごろを迎えます。今年は月明かりの影響がなく、好条件です。この記事では、2024年みずがめ座η流星群の見頃や見どころ、観察ポイントのほか、豆知識についても紹介します。星空観察に、ぜひお役立てください。
2024年の見頃はいつ? 今年は絶好の観察条件
みずがめ座η(エータ)流星群は、毎年ゴールデンウィークの終わり頃に活動する流星群です。2024年の極大は5月6日の午前6時頃と予想されており、5日と6日の日の出前が見頃となりそうです。(東京の6日の日の出は午前4時44分)
午前3時頃からは月が昇ってきますが、新月前の細い月のため、月明かりの影響はほとんどないでしょう。
流れ星が最も多く見えるのは5日と6日それぞれ午前3時台で、空の暗い場所で1時間あたり5個から10個程度と予想されます。
今年は放射点が位置するみずがめ座が昇ってくるタイミングと、流星群の極大時刻が近いこと、月明かりの影響がないことから、みずがめ座η流星群としてはとても良い観察条件といえます。
また、みずがめ座η流星群は12年周期で活動が活発化する傾向にあり、国際流星機構によると、今年は例年より活動が活発になる可能性があるとのことです。
特徴や魅力は
みずがめ座η流星群は、流れる速度が速いのが特徴です。放射点があまり高くならず、比較的、経路が長く見える流れ星の割合が高いです。
出現のピークはなだらかで、5日や6日の観察を逃しても、8日頃まではピーク時の半分くらいの流れ星が見られますので、晴れる日や都合のつく日を選んで観察するのもよいでしょう。
できるだけ多く流れ星をみたい! 観察のコツは
■観察する時間
日本では、放射点のあるみずがめ座が昇ってくる時間が東京で午前1時半頃です。時間が経つにつれて放射点が高くなっていきますが、すぐに日の出を迎えてしまうため、限られた時間にしか見られません。観察に適した時間帯は夜明け前の1時間半ほどと短く、東京の場合は午前2時から3時半頃です。
■観察する方角
放射点は東から東南東ですが、流れ星は放射点付近だけでなく、空全体に現れます。より多くの流れ星を見つけるためには、空全体を広く見渡しましょう。
■観察する場所
見える流れ星の数は、観察する場所の空の明るさで変わります。街明かりの少ない、市街地から離れた場所を選びましょう。住宅街での観察はできるだけ街灯など人工の光を避けてください。また、放射点が低いので、背の高い木々や建物がない、開放的な場所がおすすめです。
地域ごとの星空指数(その日の夜空が天体観測に適しているかを表す指数)は、こちらから確認できますので、ぜひ参考にしてください。
■観察する方法
肉眼で見られますので望遠鏡や双眼鏡は必要ありませんが、屋外の暗さに目が慣れる必要があります。最低でも15分ほどは夜空を見続けるとよいでしょう。立ったままだと長時間、上を向いた状態になるため、レジャーシートなどを用意して寝転んで観察するのがおすすめです。
なお、未明から明け方は一日の中でも特に冷え込む時間帯です。寒さへの対策も忘れないようにしましょう。
例えば、東京の5月6日午前3時の気温の平年値は15.9℃です。長い時間、屋外にいることを想定すると、長袖シャツにジャケットが必要です。また、街明かりを避けて標高の高い所へ行く場合は、厚手の上着をご用意ください。
みずがめ座η流星群の「豆知識」
みずがめ座η流星群は、みずがめ座のη星付近に放射点のある流星群です。実は「みずがめ座」と名のつく流星群はもう一つあるため(みずがめ座δ流星群)、みずがめ座に「η(エータ)」をつけて区別しています。
母天体はハレー彗星で、10月のオリオン座流星群と同じです。南半球では放射点が高くなるため、活発な流星群として知られています。日本では未明から明け方の限られた時間にしか見られませんが、毎年、繰り返し見られる主要な流星群の一つです。
連休後半 夜空を彩る天体ショーに注目
みずがめ座η流星群の今年の見頃は5日または6日の午前3時前後です。
みずがめ座の近くには土星や火星が明るく輝いています。また、この時期はうしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラを結んでできる「春の大三角」や、北斗七星の柄の部分からアークトゥルス、スピカを結んでできる「春の大曲線」を見つけることができます。流れ星を待ちながら、空に輝く星々をじっくり観察するのもよいですね。
連休後半は夜空を彩る天体ショーに注目してみてはいかがでしょうか。